...確乎たる内面的基礎を缺くこととなるに違ひない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...確乎たる思想上の根柢を有せざる實行の生活も亦空しい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...光っていた時の始め終りには確乎たる境界があるごとくに感ずるが...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...彼の確乎たる内心の信念がいまさら伯爵にどんな警告を与えたってむだだと教えるのであった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...ある確乎たる独創性が看守できた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ただ剛毅なる精神と確乎たる生活の理念とをもっているものが...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...各党各派孰れも確乎たる一大主義を有するなく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...晉國の壓迫と太子の專横とに對して確乎たる處置を講ずる代りに...
中島敦 「盈虚」
...しかく確乎たるものではない...
中島敦 「狼疾記」
...それに対する確乎たる防備さへあれば...
原民喜 「壊滅の序曲」
...大陸への確乎たる方策なくして何が出来よう...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...遂には社会主義の全問題を解決することによりて確乎たる正義の基礎をすゑつけること...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...宇宙に於ける確乎たる一大事実なり...
牧野信一 「痴想」
...ジャガイモは断じて馬鈴薯そのものではないことは最も明白かつ確乎たる事実である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...確乎たる収入の予算もないに...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...確乎たる良策が立つなら...
吉川英治 「三国志」
...確乎たる貴族政治を樹立したヴェネチア共和国の如きもある...
和辻哲郎 「鎖国」
...ここではこの制度が確乎たる社会秩序として...
和辻哲郎 「鎖国」
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