...今戸(いまど)の土人形御承知の通り、今戸は瓦、ほうろく、かはらけ、火消壺(ひけしつぼ)等種々土を以(も)つて造る所ゆゑ自然子供への玩具も作り、浅草地内、或は東両国、回向院前等に卸売見世(おろしうりみせ)も数軒ありて、ほんの素焼(すやき)に上薬(うわぐすり)をかけ、土鍋(どなべ)、しちりん、小さき食茶碗、小皿等を作り、人形は彩色あれど多くは他の玩具(おもちゃ)屋の手にて彩色し、その土地にては素焼のまゝ数を多く焼き出さんがためにてある由...
淡島寒月 「江戸の玩具」
...茶瓶と茶碗とをのせたお盆が机の上に置いてある...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...漆の剥げた盆に茶碗やら...
石川啄木 「鳥影」
...何処(どっ)かで急須(きゅうす)と茶碗を借りて来(き)な...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...自分の前のコーヒー茶碗に角砂糖を三つ入れ...
海野十三 「四次元漂流」
...宗匠のたてる一碗(わん)の緑色飲料とともに...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...女房に茶碗(ちゃわん)をささげ持たせたまま...
太宰治 「新釈諸国噺」
...九兵衛の茶碗を持った方の手首にとまった...
田中貢太郎 「蠅供養」
...途上の買物、――麦捍(マヽ)帽子特価二十五銭、茶碗二個十銭...
種田山頭火 「行乞記」
...台所の隅(すみ)で茶碗を洗いかけてしく/\泣いたものだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...掌(たなごころ)の上で薄手茶碗の糸底(いとぞこ)を廻しながら...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...「…………」パタリ今松は茶碗を落とした...
正岡容 「寄席」
...カフェエ・アラニョオで一碗の紅茶を飲みながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...床几の上の土瓶より茶碗に茶をつぎて盆にのせ「お茶を一つお上りなさいまし」と出す...
三木竹二 「いがみの権太」
...違うたもんじゃ違うたもんじゃとギヤマン茶碗や...
夢野久作 「名君忠之」
...ぼくはフタ付きの九谷燒の湯呑茶碗を盆に捧げ...
吉川英治 「折々の記」
...もう一度呶鳴るつもりで顔を上げると――伊織は盆に五ツ六ツの茶碗をのせて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ぼくの御飯茶碗へ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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