...茶碗に湯を入れる...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...小室は其一碗の湯を啜る仕草の爲に...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...茶碗のころげたのを一つ直せないやうぢやア...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...見たように思ったんだ)女が茶碗を盆に乗せて持って来ていた...
田中貢太郎 「雑木林の中」
...茶碗の水には落葉が二枚浮いて居ました...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...」と言って茶碗(ちゃわん)を出すと...
永井荷風 「ひかげの花」
...一杯の茶碗の湯の中にも...
中谷宇吉郎 「「茶碗の湯」のことなど」
...一個何銭ぐらいかな」二人は茶碗の代を払って...
夏目漱石 「虞美人草」
...「あの辻斬野郎の身許は分りましたよ」膝行(いざ)り寄って渋茶の茶碗を引寄せながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...新らしい小さな箸箱(はしばこ)と茶呑(ちゃのみ)茶碗が出ている――おまっちゃんは露路の方を睨(ね)めて泣きたいのを堪えていた...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...持ッて来た茶碗(ちゃわん)小皿などを茶棚(ちゃだな)へしまいかけた...
広津柳浪 「今戸心中」
...余も菓子一つ薄茶一碗...
正岡子規 「墨汁一滴」
...二島抜けの法印、破(や)れ行灯(あんどん)の、赤黒い、鈍い灯火(あかり)の下に、大あぐら、古ぬの子から、毛深い胸を出して、たった一人、所在なさげに、白丁(はくちょう)から、欠茶碗に、冷酒をついでは、ごくりごくりと飲(や)っているが、もう一升徳利が一本、五合のが、二本目も尽きかけて来ているのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それがこの茶碗の有つありのままな性質である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...そのうちに世間のほうで、自然ぐるりと一廻りして、店の前にも、客の来る日がやって来ようで」「ははは」道安は笑ったが、笑っていられない父の身を思い出して、「こうしてはいられない」と、茶碗を返した...
吉川英治 「新書太閤記」
...碗を媒(なか)だちにして触れあった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...おたがい無数の小生命が飢えおののいて来た“めし茶碗の中の戦史”というものは一書も出ていない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...その間に、自在かぎへは、鍋(なべ)がかかる、香の物や、茶碗も揃う...
吉川英治 「宮本武蔵」
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