...殊に碎かれたる心と自己沈潛の心とは僕が切に待望し乍らも未だ到達し得ざる境地として...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...私はもう少しで彼の鼻柱を打碎くところだつた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...骨(ほね)も碎(くだ)けよと其鐵拳(そのてつけん)を眞向(まつかう)に...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...溪流に碎くる月の光の美しきは殆ど譬(たと)ふるに言葉を知らず...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...長劒碎け手より落ち...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...西吹く風に驅られ來て波また波と碎け散り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...髀臼碎き更に又二條の筋を斷ち截りぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 440鋭利の槍に碎かれて破るる音はもの凄く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...鋭刄は貫き通り骨碎き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...北極洋を碎氷船によって航海しようという...
中谷宇吉郎 「冬ごもり」
...腦天を打ち碎かれたに違ひありませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鋸の目のやうに碎けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「死骸の前齒が碎(くだ)けて居るのを見て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それは丁度大きな磁石が鐵の碎片を吸ひつける作用のやうに思はれた...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...私はまつたく惱まされ打ち碎かれた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...碎けては黒い浪の畦に白い飛沫となつて散つた...
水野仙子 「夜の浪」
...出雲の能美郡でも屑米又は碎け米をイシンカ...
柳田國男 「食料名彙」
...汀の小石に輕く打ち當たつて碎けてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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