...兄があるからかも知れない!「不良! 碌でなし!」彼女はいつも一喝するのである...
犬田卯 「橋の上」
...先生としてはすこしく碌でなし人間としてあまりにかなし文三がおけさをどりをせざる日の十日續けば空さへ曇る佐渡の海鉛色なり文三のおけさをどらぬ日の重なれば或時はまた佐渡一のやはらぎうたふおぢの來てうたをうたへばわれもうたひぬやはらぎは相川の町の人も忘れてゐる昔の金掘うたです...
江南文三 「佐渡が島を出て」
...碌でなしのえらものである...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...「君はさっきの話を聞かなかったのかい? あの悪党どもの探しっているのが金でなくて何だね? あいつらが金でなくって何をほしがるものかね? あいつらが碌でなしの命(いのち)を賭けるのは金でなくって何のためかね?」「それはやがてわかるでしょう...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...この醉いどれの碌でなしめ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...碌でなしの癖に悪いことばかり覚えやがって...
豊島与志雄 「少年の死」
...小さいかい」「大きな碌でなしの部ですよ」「ハハハハ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...碌でなしだよ!」「どうしてそんなに僕を悪く言うんです? 骨牌をやらないからって...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ああん? この碌でなしめが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この碌でなしの呑み助野郎め!」さう呶鳴るといつしよに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...この碌でなしめ!』さう言ふなり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...(あの碌でなしの大露西亜の髯もぢや先生たちと来たら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...あの碌でなしめ! いつか今度出会つたら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...この碌でなしの出来そこない野郎め...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...どうせ碌でなしに違ひない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...あの碌でなしの暴れ者どもが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...皆(みんな)其様(そん)な薄情な碌でなしばかしですわ...
二葉亭四迷 「平凡」
...物品を、ぞんざいに取り扱ふ奴は、皆な碌でなしだ...
牧野信一 「鏡地獄」
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