...……余子碌々……おいおい貴様たちは何んとか物をいえよ...
有島武郎 「星座」
...あゝして毎日碌々(ごろ/\)してゐて何をする積りなんですか...
石川啄木 「鳥影」
...ひと通りの礼儀としての挨拶も碌々(ろく/\)せぬのだ...
犬養健 「愚かな父」
...欧米首都の外は地理的名称さえ猶だ碌々知られていない今日...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...碌々(ろくろく)...
田中英光 「オリンポスの果実」
...夜も碌々(ろく/\)寝られないのですから」「それで...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...人の前では碌々物も云へない位の風であつた...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...彼は碌々(ろくろく)話も交えない労働者らの間にあって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...どう間違ったって浩さんが碌々(ろくろく)として頭角をあらわさないなどと云う不見識な事は予期出来んのである...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...碌々言語が相通ぜなくとも...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...碌々あたりに注意もはらはず...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...先方(さき)じゃ五月蠅(うるさい)と云ッたような顔をして口も碌々(ろくろく)きかない」トあじな眼付をしてお勢の貌をジッと凝視(みつ)めた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...あまり私が煩いので竹下も光子も碌々眠れない! と云つて滾してゐた...
牧野信一 「熱い風」
...碌々(ろくろく)人のいうことも聞かないで偉そうな面ばかりしてやがら...
牧野信一 「鬼涙村」
...碌々似てもゐやしねえぢやねえか...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...私は碌々他人(ひと)と口を利くこともなく...
牧野信一 「夜見の巻」
...一生涯でも碌々(ろくろく)とそれにあまんじている人間のように見えた...
吉川英治 「私本太平記」
...プラスビイユはフフンと鼻であしらって返事も碌々しなかった...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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