...兄が家の事も碌々片づかない中に...
有島武郎 「お末の死」
...まだ碌々遊びもしないと思ふ頃...
有島武郎 「お末の死」
...尤も新聞さへ碌々読まんのが多いのだから...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...どんなに私が朝飯の味も碌々わからなかったか...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...船頭は碌々寝られなかつたに相違なかつた...
田山録弥 「船路」
...碌々と暮らしていた...
辻潤 「ふもれすく」
...碌々人によって事を為すの徒ばかり...
直木三十五 「南国太平記」
...他の軍醫等は五月蠅がつて碌々取り合はぬので遂僕の處へばかり來るやうになつた...
長塚節 「開業醫」
...中学校の漢文も碌々教えて貰えなかった若い人たちには...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...なまじっか出来るなんて慢心して碌々準備をしなかったものだから...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...会っても不愛想でまるで相手をうるさがっているような顔つきをして(実際はそうじゃなかったのですけれど)碌々(ろくろく)口もきかなかったので...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...碌々口も利けないツてエんだから仕末に終へないな...
牧野信一 「鏡地獄」
...「早速電報を打つて来よう――」と碌々私の返答も待たずに...
牧野信一 「サロメと体操」
...りら子は口などを利いては悪いのだらうと遠慮でもしてゐるらしく碌々返事もしなかつた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...途上で出遇(であ)っても碌々(ろくろく)挨拶(あいさつ)も交(かわ)したことのないほどの間柄なのである...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...碌々学校へも通はず...
牧野信一 「渚」
...碌々(ろくろく)とあえぐ...
吉川英治 「三国志」
...碌々(ろくろく)たる鈍才孔明ごときが...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索