...碌な働きはできなくなるに決っている...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...碌な娘ではないのだろう...
泉鏡花 「怨霊借用」
...欧米首都の外は地理的名称さえ猶だ碌々知られていない今日...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...これは耄碌(もうろく)と云われても仕方がない...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...まず第一にあんたは――碌でなしだ!」とヴェリチャーニノフは吐き出すような聲でどなりつけた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...さうして此邊には何處にも碌な菓子は無いのだといつて又失笑する...
長塚節 「菜の花」
...これが琴を浚(さら)うのに声さえ碌(ろく)に出せなかったあの女かしらと疑われるくらい...
夏目漱石 「こころ」
...対坐(たいざ)していた圭さんと碌さんは顔を見合わして...
夏目漱石 「二百十日」
...君いやか」「うん這入ろう」圭さんと碌さんは手拭(てぬぐい)をぶら下げて...
夏目漱石 「二百十日」
...彼は耄碌(もうろく)していなかった...
夏目漱石 「道草」
...ねんねこ半纒(ばんてん)を着て耄碌頭巾(まうろくづきん)を冠り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ありゃ碌な習慣じゃごわせんわい...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...御膳(ごぜん)も碌(ろく)に召上らずに...
二葉亭四迷 「浮雲」
...卵も牛乳も碌(ろく)に入っていない...
古川緑波 「甘話休題」
...碌に出てゐないからぼんやりしてるうち...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...碌(ろく)なことはあるまいさ」いたどりの白ッぽい花が見えて...
本庄陸男 「石狩川」
...碌々学校へも通はず...
牧野信一 「渚」
...碌にしみじみ話をする機会も無い間(うち)に...
松崎天民 「友人一家の死」
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