...どうせ碌なものは出来やしない...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...君は三十前に何か一仕事してゐるかい』『いゝや』『それぢや君は一生碌なことが出來ない仲間だね』『僕は三十前に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...退屈をして碌なことをしない...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...碌に友人には物も言はずに自分の家へ帰つて来て独りで足りるだけ泣いた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...そして自分にも碌(ろく)に分らないような事をいい加減に教えていると...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...病気が重(おも)って口も碌に利けなくなると...
豊島与志雄 「神棚」
...返事も碌にしない...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...保子へ碌々挨拶もしないで...
豊島与志雄 「反抗」
...學校で碌でもねえことを習わせるんじゃねえぞ...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...いっぱしのつもりで同じ焚火を囲んでいるもう一人が碌(ろく)でもない者であることは不思議です...
中里介山 「大菩薩峠」
...與吉(よきち)が泣(な)きはせぬかと心付(こゝろづ)いた時(とき)碌(ろく)に洗(あら)ひもしないで出(で)て畢(しま)つた...
長塚節 「土」
...「他にその御菓子を喰べた人は?」「あっしが孫の招伴に預りましたよ」源太郎は少し耄碌(もうろく)した...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...殆ど碌に顔も知っていなかった...
原民喜 「翳」
...物を問へば碌(ろく)な返事した事なく...
樋口一葉 「たけくらべ」
...「きつとあの耄碌爺さんが踊りだすから!」どうだらう! 兄がさう言ふか言はぬに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「影や道碌神」と唱えて...
柳田國男 「日本の伝説」
...しかもスッカリ耄碌(もうろく)している上に...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...景気の悪い日には碌なことが舞い込みやしない」「して其奴(そいつ)は...
吉川英治 「剣難女難」
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