...如何にも爽快なリズムをもつたサラツサラツと松原の硬い砂地をかすめる松葉掻きの竹の箒(ほうき)の音が...
伊藤野枝 「白痴の母」
...たちまち小さな硬いものに触れた...
魯迅 井上紅梅訳 「白光」
...真赤なぺらぺらした硬い藻(も)のようなものがあった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...その真赤な硬い藻を両手ですくいあげたその所員は...
海野十三 「宇宙戦隊」
...空中でよほど硬い大きな物体に衝突しなければならない筈……...
海野十三 「月世界探険記」
...硬いコンクリートや鉄の柱がはげしい音をたてて消えてゆくビルディングの奇病は...
海野十三 「○○獣」
...「御飯は少し硬い位の方がお客が澤山食べないから徳用よ...
高濱虚子 「續俳諧師」
...おきよはますます硬い表情でとり残されると云った工合であつた...
武田麟太郎 「一の酉」
...大理石のような硬い氷の上に立って...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...いたずらをするつもりでも、からかってやるつもりでもなく、主膳としては、そのハミ出した肉の一片が、硬いか、やわらかいかを試みてみなければ、この食指が承知しないような慾求に駆られたものですから、全く本能的に、指先がそこへ触れたか、触れないか、自分でさえもわからなかった時に、低能娘がその点は存外鋭敏で、「あら、いやだ」と言われて、はじめて主膳としても、何だ大人げない、という気になったのですが、自分を見上げてながし目に睨んだ低能娘の眼を見て驚きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...古墨のごく硬いものは...
中谷宇吉郎 「露伴先生と科学」
...何かじめじめした硬いものにどたりと落ちた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...晴れの日の花嫁は幸せになれます……」メイドはビートリスの顔が真っ青で硬いのを見て...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...しかし今度大原さんに差上げる時には生煮(なまにえ)の硬いのに致しましょう」と打笑う...
村井弦斎 「食道楽」
...葉の厚い硬い山茶花に触(さは)る音は深深と遠い虫によく似てゐた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...はたして硬いものがあるか軟らかいものがあるかを知らなければならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...良人の冷酷に似た硬い顔を見ると...
山本周五郎 「めおと蝶」
...硬い表情で黙って莨ばかり吸っていた...
山本周五郎 「柳橋物語」
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