...胆(きも)だめし少年たちは柵(さく)の破れ目から...
海野十三 「骸骨館」
...僕の方が骸骨を俘虜(ふりょ)にしてお土産(みやげ)に持って来てやるよ」勇ましいことばを残して正太君はへいの破れ目を越えて構内へ入った...
海野十三 「骸骨館」
...まるで風が障子(しょうじ)の破れ目にあたるときに発するような奇異な声をあげて...
海野十三 「海底大陸」
...往来に面した方の生垣(いけがき)の破れ目から...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...中を覗いてごらんなさい」言わるるままに管理人が真先に破れ目に眼を当てたが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...すると、その破れ目から、中の煙がふーっと出て来ました...
豊島与志雄 「お山の爺さん」
...彼はその城壁の破れ目を通ってまた町の中にはいった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どこか垣に破れ目でもないかしら...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...その破れ目から二人がいくら脊伸びをして覗(のぞ)いて見ても...
堀辰雄 「あいびき」
...猫はもはや障子の破れ目から縁側へ飛下りて啼声を立てていた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...その破れ目からすさまじい初冬の月も差し込みそうなのが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...しかも破れ目を繼がれてあぶら染みてへばりついてゐた...
室生犀星 「星より來れる者」
...硝子の破れ目から怪我(けが)をしないように...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...五号の部屋の障子(しょうじ)の破れ目から中を覗(のぞ)いてみたが...
横光利一 「赤い着物」
...灸の口も障子の破れ目の下で大きく開いた...
横光利一 「赤い着物」
...幌の破れ目から吹き込む風にときどき矢代は顔を背けた...
横光利一 「旅愁」
...牀板の破れ目から竹の芽が三四寸伸びて出てゐた...
吉江喬松 「五月雨」
...自己の破れ目から...
吉川英治 「宮本武蔵」
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