...その帆の破れ目から...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...帆の破れ目からチラチラ見るくらいでは物足りぬ...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...庭前(にわさき)の柿の立木(たちき)に乾(ほ)してある投網(とあみ)の破れ目を繕(つくろ)うていると...
田中貢太郎 「ある神主の話」
...シーツの破れ目から堆(うずたか)く盛り上った肩の肉が白い肌をのぞかせてるのを見ますと...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...すると、その破れ目から、中の煙がふーっと出て来ました...
豊島与志雄 「お山の爺さん」
...破れ目を押えました...
豊島与志雄 「お山の爺さん」
...彼はその城壁の破れ目を通ってまた町の中にはいった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...着物の破れ目からは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一方の肱(ひじ)にはボタン穴くらいの破れ目ができかかっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...破れ目の奥深く入っていて...
直木三十五 「死までを語る」
...熾烈な日光が更に其大玻璃器の破れ目に煌くかと想う白熱の電光が止まず閃いて...
長塚節 「太十と其犬」
...どこか垣に破れ目でもないかしら...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...障子の破れ目から覗いて見ると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...猫はもはや障子の破れ目から縁側へ飛下りて啼声を立てていた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...その半纏の腋の下の破れ目から見えた軍隊用の青い筋の這入った襯衣(シャツ)と...
夢野久作 「斜坑」
...五号の部屋の障子(しょうじ)の破れ目から中を覗(のぞ)いてみたが...
横光利一 「赤い着物」
...牀板の破れ目から竹の芽が三四寸伸びて出てゐた...
吉江喬松 「五月雨」
...家兄は、階下にたったままじゃないか」張飛は、墻の破れ目から、中をのぞきこんでいたが、たちまち、面に朱をそそいで、関羽へ喰ってかかるように云った...
吉川英治 「三国志」
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