...少し内気な質であったと思い給え...
岩野泡鳴 「戦話」
...ただ偶然にできた出来合いの友人だけで満足しているのは内気な人間の特徴であるが...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...その内気な遭難者のからだを一呑(の)みにして...
太宰治 「惜別」
...内気なようで花やかなことの好きなこの妹が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...無邪気で、あどけなくて、内気な、陰鬱(いんうつ)なところがあって、こんなガサツな、生意気な女とは似ても似つかないものだった...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...書画を弄(いじ)ったりして暮している内気な房吉は...
徳田秋声 「あらくれ」
...彼は大胆な又内気な実験家である...
戸坂潤 「思想としての文学」
...さらにまた生まれつき非常にすなおで内気なのにつけこんで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...私は一体内気な方なので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...十四母は内気な性分なので平生(へいぜい)から余り旅行を好まなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...内気な綾子の方が落ちつきます...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...内気なお静には、かつてない悩ましい激情です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...道綱は、この頃、しきりに例の大和守の女(むすめ)の許(もと)へ文をやっては、内気な子だから、女の方の返事の思わしくないのを、一人でもどかしく思っているらしい...
堀辰雄 「ほととぎす」
...二人とも引っ込みがちに内気なふうになるのも道理であるなどと思われた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...T「大体身共は内気な方で厶って喃」若侍手真似で「アカンアカン」云うが...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...ソンナに内気な親孝行な人が...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...それから又、あの土下座している髯男の周囲(まわり)を跳まわっておりますお垂髪(さげ)の少女は、高等女学校の二年生で、元来、内気な、憂鬱な性格で御座いましたが、芸術方面に非常な才能をあらわしておりまするうちに、所謂(いわゆる)、早発性痴呆となったもので御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...極く内気な性質(たち)でした...
蘭郁二郎 「足の裏」
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