...洋涛万里(やうたうばんり)を破るの大艦と雖(いへ)ども...
石川啄木 「渋民村より」
...「ウハーウハーウハー」と夜陰を破る鯨波を擧げるのであつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...また他の封を破るのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...打破ることになるけれど...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...また酒色に耽(ふけ)りて一身を誤り一家を破るの憂いも無く...
太宰治 「不審庵」
...しかし死人に対する約束はどうしても破る事はできないと云い張った...
小泉八雲 田部隆次訳 「おかめのはなし」
...かなり熱心に自分の殻を突き破る事に努力しているという事が感ぜられる...
寺田寅彦 「二科会その他」
...トロイア軍勢打ち破る――これを汝の見る中は...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...娘が掟を破るのを黙って見ているとは...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...それとも既成常識を裏がえし又は突き破るか...
戸坂潤 「思想としての文学」
...一見して彼を半島人と見破ることは誰にも出来なかった...
中島敦 「虎狩」
...かるい足音だけが破る...
火野葦平 「花と龍」
...毎(いつ)も戒律を破る六人の僧あり...
南方熊楠 「十二支考」
...源氏もしいてその心を破ることをしなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宗右衛門が々(ようよう)の和を破るのを責め...
森鴎外 「渋江抽斎」
...(オウィディウス)運命が平和をうち破るたびごとに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...着物の柄は調和を破る位に極端な取り合わせを用いなければ引っ立たなかった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...この寂寞(せきばく)を破る恐ろしい現実の突発を予想することが出来ようか...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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