...瀬に砕ける流れの音がざあざあと鳴るばかりで...
田中貢太郎 「魔王物語」
...折れ曲つた濁流の岩に当つて砕けるさまは...
田山録弥 「山間の旅舎」
...頭顱(あたま)の砕けるほど力まかせに締めつけてもらうよりほかなかった...
徳田秋声 「黴」
...硝子の砕ける澄んだ音に...
豊島与志雄 「朝やけ」
...その石の四方の腰がグタグタに砕けると...
中里介山 「大菩薩峠」
...尾栓が打ち砕けるようなことはあるまいな」稲富喜三郎は改めて訊ねます...
野村胡堂 「江戸の火術」
...ガクリと砕ける島田髷(まげ)...
野村胡堂 「礫心中」
...忠太郎 おかみさん――当って砕ける気持ちで...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...勤王でも佐幕でも試(こころ)みに当(あたっ)て砕けると云うが書生の事であるが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...ざぶんざぶんと船腹に砕ける浪の音にもおどろきを感じなくなった...
本庄陸男 「石狩川」
...あるときは流れのさまの岩に砕ける水煙りを浴び...
牧野信一 「バラルダ物語」
...あゝ大きな波の砕ける音! 私の悲痛な声は鵞毛のやうに吹き飛んだ...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
......
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...令子は海面に砕ける月を見たい心持になって来た...
宮本百合子 「黒い驢馬と白い山羊」
...砕ける波濤(はとう)と海からの風のために...
山川方夫 「一人ぼっちのプレゼント」
...私の掌(てのひら)や膝の下で砕ける...
夢野久作 「死後の恋」
...あえて当って砕けるのは愚の骨頂です」「旺勢は避けて...
吉川英治 「三国志」
...頬の砕けるほど打った...
吉川英治 「親鸞」
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