...砕くる浪の咆哮が...
石川啄木 「漂泊」
...銀河の珠(たま)を砕くが如く迸(ほとばし)る...
泉鏡花 「霰ふる」
...某(それがし)日夜軍旅にあって合戦の謀(はかりごと)に肝胆を砕く間にも...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...骨身を砕くだけのものは...
中里介山 「大菩薩峠」
...触るるものみな砕くよりほかはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...誘う風にも砕くる危うきを恐るるは淋(さび)しかろう...
夏目漱石 「薤露行」
...それを踏み砕く二人の足音が時々単調な歩行(ほこう)に一種田舎(いなか)びた変化を与えた...
夏目漱石 「行人」
...砕くる波の音が忽ち高く聞える...
夏目漱石 「幻影の盾」
...晩酌の工夫に女房のお静が肝胆を砕くのをいじらしく眺めながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...読砕くには文典を土台にして辞書に便(たよ)る外(ほか)に道はない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...窓から映っている蒼空の色を砕く...
牧逸馬 「舞馬」
...足許に投げつけて粉々に踏み砕く...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...硝子(がらす)を砕くような手ごたえがした...
森鴎外 「雁」
...殆んど石川の頭を打ち砕くように見えた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...きれぎれに泣きつる波も夜となれば身を投げかけて磯に砕くるたそがれの沖の明りにほのかにも切(きりぎし)の朱を投ぐる嶋かなともに見る星が浦わの水のいろ明日の我にも青き影せよアカシヤの花の木かげに海ひかりおぼろ月夜と見ゆる路かな満洲の旅のはじめに見たる磯また見て旅のよき終りかな大連にて...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...新九郎は身を粉(こ)に砕くまでも...
吉川英治 「剣難女難」
...敵に会っては敵を打ち砕く以外を知らない」と怒号して答え...
吉川英治 「三国志」
...種で膨(ふく)らんだ丸い実を砕く...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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