...石を砕く音がやんで...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...某(それがし)日夜軍旅にあって合戦の謀(はかりごと)に肝胆を砕く間にも...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...彼は二人の間の氷を砕くことができたのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...すべてを噛(か)み砕く死もかえって己(おの)が歯をこわすであろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...命の糸のきるゝ時まろびて珠は砕くべし...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...水の面に燈影の動き砕くるさまを見入りて...
永井荷風 「夜あるき」
...月見れば千々に心の砕くる微温さは憎むべき哉...
中野秀人 「第四階級の文学」
...彼はただ自己の成功を打ち砕く意味において...
夏目漱石 「こころ」
...砕くる波の音が忽ち高く聞える...
夏目漱石 「幻影の盾」
...我れもお月さま砕くのなりとて...
樋口一葉 「あきあはせ」
...意志の力を草の葉のように揉(も)み砕く...
久生十蘭 「地底獣国」
...さまざまに心を砕くのは...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...セイレエン等打ち合ひて光りて砕くる彼波を照らし浄むるは...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...焼物の土を砕くのである...
柳宗悦 「日田の皿山」
...砕くるばかりに鳴り渡る...
夢野久作 「白髪小僧」
...両の拳(こぶし)を砕くるばかりに握り締めている...
夢野久作 「暗黒公使」
...拳銃(ピストル)の柄を砕くる許(ばか)りに握り締めつつじりじりと後退(あとじさ)りをした...
夢野久作 「暗黒公使」
...新九郎は身を粉(こ)に砕くまでも...
吉川英治 「剣難女難」
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