...青草に埋れた石塔に腰打掛けて一人泣いたり...
石川啄木 「葬列」
...新たに塚を営んで石塔の「悪逆」の二字を削(けず)った...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...……澄太居雑詠よい酒でよい蛙でほんに久しぶり雨ふる古い古い石塔が青葉がくれに青葉をへだててお隣は味噌でも摺るらしい音柊のあを/\としておだやかなくらし朝の鏡の白い花のかげ蛙ひとしきりそれからまた降る□海は曇つて何もない雨つんばくろよいつしよにゆかう六月三日 晴...
種田山頭火 「旅日記」
...そして小さい石塔を建ってやりましょう...
徳田秋声 「足迹」
...かの天に達せんとする角石塔の大工業を成就し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...石塔の金を是非とも返してみせる...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...そのお石塔の後ろへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...今更のように天樹院殿の大きな石塔を仰ぎ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここへ石塔を持って来て押立てたことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...この二つの石塔が...
中里介山 「大菩薩峠」
...古石塔(ふるせきとう)で足場が拵(こしら)えてあるそうですよ」「なるほど...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...第五十一圖 日本古墳の外形さて日本人(につぽんじん)の古(ふる)い墓(はか)は今日(こんにち)のように石碑(せきひ)や石塔(せきとう)を立(た)てたのではなく...
濱田青陵 「博物館」
...母さま母さま私を引取つて下されと石塔に抱(いだ)きつきて遠慮なき熱涙...
樋口一葉 「ゆく雲」
...この石塔はマライタの貝床の十二尋の海の底の岩の上に立っているんだぜ...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...道端の石塔の傍らで煙管を叩きながら私の追ひつくのを待つてゐた柚太は...
牧野信一 「剥製」
...友達から醵金するといっても今石塔がやっと出来たばかりでまた金出してくれともいえず...
正岡子規 「墓」
...石塔の代りにただ土の塚を築いていたからで...
柳田国男 「年中行事覚書」
...石塔に入れる朱漆の残りを貰ったものであろう...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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