...――真の夜泣松は、汽車から来る客たちのこの町へ入る本道に、古い石橋の際に土をあわれに装(も)って、石地蔵が、苔蒸(こけむ)し、且つ砕けて十三体...
泉鏡花 「怨霊借用」
...第一〇二項 霊汗地蔵志州波切村に霊汗地蔵と名づくる石地蔵がある...
井上円了 「おばけの正体」
...石地蔵は死物なれば発汗する道理なけれども...
井上円了 「おばけの正体」
...少年は、ネズミのように、チョロチョロと走って、老人のはいった古道具屋のまえに近づき、石地蔵のかげに、身をかくして、店の中をジッとのぞきこむのでした...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...これも非常に古い石地蔵が立っていた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...多分その影が石地蔵と重なる筈だ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...殆ど石地蔵と肩を並べる高さに達した...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...正しく石地蔵の高さに来た時の時間を見ると...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...・近道の近道があるをみなへし・こゝから下りとなる石仏・山の朝風の木が折れてゐる・ほんにうまい水がある注連張つてある・どうやら道をまちがへたらしい牛の糞・住めば住まれる筧の水はあふれる近道近かつた石地蔵尊うらは蓮田で若いめをとで・はだかではだかの子にたたかれてゐる・波音のガソリンタンクの夕日・一切れ一銭といふ水瓜したたる八月十日朝の山を眺めながら朝酒を味はつた...
種田山頭火 「行乞記」
...そして遥か東の方に小塚(こづか)ッ原(ぱら)の大きな石地蔵(いしじぞう)の後向きになった背が望まれたのである...
永井荷風 「里の今昔」
...「昔ある辻(つじ)の真中に大きな石地蔵があったんですってね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...石地蔵を揉んだって腹は立ちませんがね」「あのお鶴という小さい娘が取次いだのかい」「ヘエ」「療治の間主人は眠ってでもいたのかい」「とんでもない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「石地蔵と心中は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その書写または朗読したものを列挙するのは、当時の好尚を示すに足ると思うから、今繁を厭(いと)わずしてこれを掲げると、先ず絵巻の種類では『山寺法師絵巻』、『本願寺曼陀羅縁起』、『石山寺縁起』、『誓願寺縁起』、『因幡堂縁起』、『みしまに絵詞』、『源夢絵詞』、『春日権現霊験絵詞』、『東大寺執金剛絵詞』、『石地蔵絵詞』、『翻邪帰正絵詞』、『石山絵詞』、『介錯仏子絵詞』、『三宝絵詞』、『弘法大師絵詞』、『北野縁起絵詞』等で、このほかに書いたでもなく、また読んだでもなく、勅命によって一見を仰せつけられたものは数々あった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...未だ石地蔵ほどの人間味も現れてゐない「私」の土塊を...
牧野信一 「心象風景」
...その儘石地蔵のやうにごろりと倒れた...
牧野信一 「蝉」
...伊豆の仁田(にった)の手無仏というのも石地蔵であって...
柳田國男 「日本の伝説」
...首のない石地蔵が仆れてあった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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