...たゞの石ころのやうな人間にはなりたくないものである...
會津八一 「趣味の修養」
...山みちには月の光の中に石ころが一つ転がっている...
芥川龍之介 「誘惑」
...お下着のお腰(こし)のところへ石ころをおつるしになり...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...足もとの石ころを蹴(け)って言った...
太宰治 「父」
...彼らの足もとの石ころを一つ蹴落(けおと)してよこす...
太宰治 「如是我聞」
...石ころ一つ見あたりませんでした...
太宰治 「雪の夜の話」
...石ころをつないだような頸飾(くびかざ)りをしていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...雨の朝から夫婦喧嘩だ(安宿)・あざみあざやかにあさのあめあがり・誰にも逢はない水音のおちてくる・うつむいて石ころばかりいそいで踏みつぶすまいぞ蛙の子ぬかるみで...
種田山頭火 「行乞記」
...水に沈む石ころにしがみついてるようなもので...
豊島与志雄 「椿の花の赤」
...或る者は妙見の社や作事小屋へ登って石ころの雨を降らせました...
中里介山 「大菩薩峠」
...どっこいしょと石ころの上にはい上がってやすみました...
林芙美子 「龜さん」
...石ころの道で滑り転んだりする体を彼は...
牧野信一 「山を越えて」
...そこら道ばたに転がっている石ころのひとつひとつさえが...
正岡容 「小説 圓朝」
...女はまた余の処に戻つて来て提灯を覗(のぞ)きながらその中へ小さき石ころを一つ落し込んだ...
正岡子規 「病牀六尺」
...(四人が石ころの上をまたもとの小屋へ戻って行く足音)ケーブルの音が...
三好十郎 「樹氷」
...似(に)ても似つかぬただの石ころ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...川沿いや、峠の中腹や、石ころ畑や、部落の寄りあいではあるが、つい去年の関ヶ原の戦(いくさ)の前までは、この川の十町ばかり上流(かみ)には、小城ながら新免(しんめん)伊賀守の一族が住んでいたし、もっと奥には、因州境(ざかい)の志戸坂(しどざか)の銀山に、鉱山掘(かなやまほ)りが今もたくさん来ている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...するとその河原の石ころを起して...
吉川英治 「宮本武蔵」
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