...と云う方がかえって矯激ですな...
泉鏡花 「婦系図」
...歐洲近代の觀念的表象主義を矯正する心熱的表象主義――それが新自然主義だ――をうち立てたのである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...コナン・ドイルはこの上をこす奇矯なトリックを案出した...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...かねて矯風会は、基督教育年会館でこの月の二十九日に演説会を開くように準備されていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ややヤケっぱちな矯激(きょうげき)行為――現在から見れば...
高見順 「いやな感じ」
...「真理の中心」がどうのこうのという譫語(たわごと)で事態を矯正しようとするものであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...「東京の人は衣服を食っているか」と言った田舎(いなか)のある老人の奇矯(ききょう)な言葉が思い出される...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...矯風会や愛国婦人会の婦人道徳では農村の子女の救済に不向きだということが結論出来ないだろうか...
戸坂潤 「社会時評」
...既成政黨の弊害を矯正せんとするや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その矯正物(きょうせいぶつ)を見出した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...強(し)いて己(おのれ)を矯(た)めた痕迹(こんせき)がないと云う事を発見した...
夏目漱石 「長谷川君と余」
...解剖学は栄えることができるだろうか? 解剖学は矯正方法ではなく仮定的な前提の支柱に過ぎないものであり...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...吝(しみ)ったれが盆栽を弄(いじ)るようにすっかり枝を矯(た)められてしまったせいなんでしょうが……」「それほど嫌っていながら……」「ええ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...政府はこの悪弊を矯(た)めんとしてますます虚威を張り...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...百計尽きて、仕様がないと観念して、性を矯(た)め、情を矯(た)め、生(いき)ながら木偶(でく)の様な生気のない人間になって了えば、親達は始めて満足して、漸く善良な傾向が見えて来たと曰う...
二葉亭四迷 「平凡」
...どうぞこういう言葉を私がただ奇矯(ききょう)な事を申すようにお思いなさらないで下さいまし...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...原書癖を矯正することによって得られる利益は想像されるよりもずっと大きいだろうと思う...
三木清 「軽蔑された飜訳」
...我々の決心を是正したり矯正したりする...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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