...汝融和抱合の歡喜を知らざる矮小なる者よ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...併し自己と他人との矮小と野卑とに堪へざる點に於いては著者の意志も品性も文章もノーブルである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...)沖縄でその他の動物の比較的矮小(わいしょう)な理由原因もまたここにあると思う...
伊波普猷 「進化論より見たる沖縄の廃藩置県」
...黄鶲のあり樹の枝に矮人(ちいさご)の樂人(あそびを)めきし戲(ざ)ればみを...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...いうまでもなく矮鶏の一件のことは直ぐ同氏の耳に入った...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...矮鶏の鶏冠(とさか)の円いものなどうまく本当のように出来るものだというようなことを感じて見ていたことを微かに覚えている...
高村光太郎 「回想録」
...矮小(わいしょう)な体躯(たいく)に巨大な木槌頭(さいづちあたま)をした畸形児(きけいじ)...
谷崎潤一郎 「細雪」
...道側の矮(ひく)い草葺の中から真黒な姿がぬっと出て「東京のお客さんじゃありませんか...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...肥大ならず、矮小ならず、膨張せず、萎縮せず、賑かからず、淋しからず、ただあるがままに満ち足って、空疎を知らず、漲溢を知らず、恐るることなく、蔑むことなき、清爽たる気魄である...
豊島与志雄 「梅花の気品」
...狹矮なる號舍の櫛比は...
原勝郎 「貢院の春」
...風景よりも人通りを気にして小径を出はずれると頭につかえる松の矮林の中へ腰をかゞめて姿を没した...
牧野信一 「雪景色」
...かの矮生の三尺バナナも中国の原産で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...矮(ひく)いえにしだの中を...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...王矮虎(おうわいこ)が言い出して...
吉川英治 「新・水滸伝」
...矮虎(わいこ)も不承不承(ふしょうぶしょう)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...飴(あめ)売りの王矮虎(わいこ)だの...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そうすれば電線の下にすくんでいる矮小な樹が街路樹であると考えるような大きな見当違いをしなくても済んだであろう...
和辻哲郎 「城」
...矮小なる人の内界も一度煩悩が征服せらるる時無限なる自由の境地を現じ得るのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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