...縁には焚きさしの蚊遣火なほいきて残れる夏の短夜に...
大町桂月 「月譜」
...短夜(みじかよ)や露領(ろりょう)に近き旅の宿昭和四年六月二十七日 老人会...
高浜虚子 「五百句」
...紅梅や見ぬ恋つくる玉簾(たますだれ)芭蕉短夜や伽羅(きゃら)の匂ひの胸ぶくれ几董(きとう)というような恋句のごときものでもちゃんと太字のような季のものが読みこんであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...ある夏の夜――短夜というのは夏の夜のことであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...と同時にその俳句の方の事実の大部分は紅梅とか短夜とかいう季のものがこれを占めていることに注意しなければなりません...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
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内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...短夜の夢にふと聞く時鳥(ほとゝぎす)の聲...
永井荷風 「蟲の聲」
...短夜の夢ばかりではない...
永井荷風 「雪の日」
...こよひもはやくいねて廚なるながしのもとに二つ居て蛙鳴く夜を蚊帳釣りにけり鬼灯(ほゝづき)を口にふくみて鳴らすごと蛙はなくも夏の淺夜をなきかはす二つの蛙ひとつ止みひとつまた止みぬ我(あ)も眠くなりぬ短夜の淺きがほどになく蛙ちからなくしてやみにけらしも夜半月冴えて杉の梢にあり小夜ふけて厠に立てば懶げに蛙は遠し水足りぬらむ六月一日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...短夜(みじかよ)...
正岡子規 「俳諧大要」
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正岡子規 「俳人蕪村」
...または短夜や八声(やこえ)の鳥は八ツに啼く茯苓(ぶくりょう)は伏しかくれ松露は露(あらわ)れぬ思古人移竹去来去り移竹(いちく)移りぬ幾秋ぞの如く文字を重ねかけたるもあり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...(六月五日)この頃の短夜(みじかよ)とはいへど病ある身の寐られねば行燈(あんどん)の下の時計のみ眺めていと永きここちす...
正岡子規 「墨汁一滴」
...短夜のころであったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...短夜なれば既にして...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...まだ短夜(みじかよ)も明けない逢坂山(おうさかやま)の木立の上に...
吉川英治 「新書太閤記」
...短夜も明けていないのに...
吉川英治 「新書太閤記」
...短夜も明け遠い気がするほど寝ぐるしかった土用の真夜半...
吉川英治 「平の将門」
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