...紅梅や見ぬ恋つくる玉簾(たますだれ)芭蕉短夜や伽羅(きゃら)の匂ひの胸ぶくれ几董(きとう)というような恋句のごときものでもちゃんと太字のような季のものが読みこんであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...それで俳句では夏の夜のことを短夜といいます――逢って...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...短夜の明け方の夢よりもつかまえどころのない絵であると思った...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...ただ取り止めもつかぬ短夜の物語である...
寺田寅彦 「やもり物語」
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内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...* * * *短夜(みじかよ)の明けぎわにざっと一降(ひとふ)り降って来た雨の音を夢うつつの中(うち)に聞きながら...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...短夜の夢にふと聞く時鳥(ほとゝぎす)の聲...
永井荷風 「蟲の聲」
...長日短夜で必要程度まで栄養生長をさせたら...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...夏の野に幻の破片きらめけり短夜を※れし山河叫び合ふ炎の樹雷雨の空に舞ひ上る日の暑さ死臭に満てる百日紅重傷者来て飲む清水生温く梯子にゐる屍もあり雲の峰水をのみ死にゆく少女蝉の声人の肩に爪立てて死す夏の月魂呆けて川にかがめり月見草廃虚すぎて蜻蛉の群を眺めやる...
原民喜 「原子爆弾 即興ニスギズ」
...十二月十二日 原民喜原子爆弾 即興ニスギズ夏の野に幻の破片きらめけり短夜を※れし山河叫び合ふ炎の樹雷雨の空に舞ひ上る日の暑さ死臭に満てる百日紅重傷者来て飲む清水生温く梯子にゐる屍もあり雲の峰水をのみ死にゆく少女蝉の声人の肩に爪立てて死す夏の月魂呆けて川にかがめり月見草廃虚すぎて蜻蛉の群を眺めやる●昭和二十年十二月二十八日 八幡村より 松戸市 永井善次郎宛拝復 十七日日附の端書拝見...
原民喜 「書簡」
...短夜(みじかよ)...
正岡子規 「俳諧大要」
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正岡子規 「俳人蕪村」
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正岡子規 「俳人蕪村」
...または短夜や八声(やこえ)の鳥は八ツに啼く茯苓(ぶくりょう)は伏しかくれ松露は露(あらわ)れぬ思古人移竹去来去り移竹(いちく)移りぬ幾秋ぞの如く文字を重ねかけたるもあり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...夏はまことに短い短夜でその間に犬が吠える...
柳田国男 「雪国の春」
...短夜なれば既にして...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...短夜はまもなく白み初めたようです...
吉川英治 「江戸三国志」
...――夏の短夜(みじかよ)なのでどこに明かすも...
吉川英治 「新書太閤記」
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