...自分でもその恣意(しい)の行きつく先を前以て知り得ない...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...知ろうとしても知り得ない...
太宰治 「渡り鳥」
...容易に敵の窺(うかが)い知り得ない峡谷(きょうこく)の間に六十有余年も神璽を擁(よう)していたと云う...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...傍観は決して単なる傍観であり得ないことを知り得ないのである...
田山録弥 「新しい生」
...物そのものが知り得ないということは...
戸坂潤 「科学論」
...その文章の内容に就いては知り得ないし...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...その本は相憎く自分の手許にはなく私が知り得ないようなある他の場所に保管してあるからお見せすることは出来ぬ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...だれもついに知り得ないだろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もとより確實には知り得ないが...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...そして遂に滿足と云ふことを知り得ないのが...
「修道院の秋」
...理智の知り得ないもの! 室生の人物にみるすべての神祕はこれである...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...我々は知り得ないからである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...私の知り得ないような小さな感動をさえ与えているらしかった...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...個々の農業者は、どれだけの穀物を他の州の同業農業者が播種するは、知り得ない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...いかなるゾルレンをも知り得ない...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...如何なるゾルレンをも知り得ない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...河出のあの結婚や何かを法律上しらべた叢書をあてがったって本質は何も知り得ないのですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...知り得ないものなど多々あるに違いない...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
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