...信吾は無暗矢鱈に昌作を擲つた...
石川啄木 「鳥影」
...矢鱈に無考へで樹木を切り倒したり...
岩野泡鳴 「日高十勝の記憶」
...矢鱈に歩き通しに歩いたので...
薄田泣菫 「旋風」
...または立ち上つて矢鱈にはねまはり...
太宰治 「お伽草紙」
...のぼせ気味になって何でもかでも矢鱈に素晴らしく見えるようになったのでしょう...
太宰治 「新ハムレット」
...新聞社などが無責任に矢鱈に騒ぎ立て...
太宰治 「津軽」
...矢鱈に肩をいからして...
太宰治 「津軽」
...入学させてから矢鱈に落第させたり何かは出来ない...
戸坂潤 「社会時評」
...旅行しないといふことがとても尊い物でも取り逃がす様な気持が矢鱈に湧き上つて来た...
中原中也 「その頃の生活」
...たゞ矢鱈に冷たく鈍く光つてゐた...
中原中也 「蜻蛉」
...滅多矢鱈に捏(こ)ねまぜたもので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...矢鱈に詰めこむものだから...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...かう碌でもない活版刷の反古ばかり矢鱈に殖えた日には...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...次ぎつぎと矢鱈に話がはずんだものだから...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...其処らは矢鱈に垣根が結び廻してあって...
牧逸馬 「双面獣」
...天狗の出没に関する事蹟が矢鱈に流布されて...
牧野信一 「心象風景」
...呑みたいからというて矢鱈に水をあふることも許されず名状し難い陰気な泥酔状態を噛み殺して烏天狗のやうな顔つきを保つてゐることの苦渋を今や知る身となつてゐた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...矢鱈に人の運命ばかり判断してやりたくなってきて困り出した...
横光利一 「馬車」
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