...「財務調査が済んだからといって、無闇矢鱈に支出を増やすわけにはいかない」...
...矢鱈に無考へで樹木を切り倒したり...
岩野泡鳴 「日高十勝の記憶」
...あれやこれやと矢鱈(やたら)に選(え)りつづけるのだった...
海野十三 「暗号数字」
...レールなどが矢鱈(やたら)に敷きまわしてあって...
海野十三 「地獄街道」
...のぼせ気味になって何でもかでも矢鱈に素晴らしく見えるようになったのでしょう...
太宰治 「新ハムレット」
...めった矢鱈(やたら)に打ちならすような音楽でもあったら...
太宰治 「正義と微笑」
...ただ矢鱈に興奮して仙台の街を歩きまわってばかりいて...
太宰治 「惜別」
...奥さんを矢鱈に叱り飛ばして...
太宰治 「津軽」
...ピアノのキイを矢鱈(やたら)にたたいた...
太宰治 「ろまん燈籠」
...書物さえ見れば矢鱈(やたら)に御辞儀をしたり合掌したりする...
辰野隆 「愛書癖」
...旅行しないといふことがとても尊い物でも取り逃がす様な気持が矢鱈に湧き上つて来た...
中原中也 「その頃の生活」
...何でも矢鱈(やたら)に読んだようであるが...
「私の経過した学生時代」
...世故にたけた如才ない医者が甘くさえしてやれば患者が悦ぶと思って矢鱈に甘味をつける水薬同様...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...しまひにはただ口にのぼすことの出来る限り矢鱈にしやべり散らすといつた類ひの人物であつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...亨一は矢鱈(やたら)に激昂した...
平出修 「計畫」
...この無用の長物(ちやうぶつ)を矢鱈(やたら)と持つてゐる娘が大分あるやうだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...友達のところからオートバイを借りて来て矢鱈に街中を駆け廻つて...
牧野信一 「東京駅にて感想」
...それは矢鱈と転倒した...
牧野信一 「剥製」
...一体此灌園がやつりナルモノハ吾国ニ矢鱈ニ見付カルモノデハナイ現ニ不忍池ノモノモ年ニヨリテ隆替(リュウタイ)シ殆ンド其形ヲ認メザル年スラアル...
牧野富太郎 「植物一日一題」
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