...矢庭に片手をさし伸ばして...
芥川龍之介 「地獄変」
...矢庭に飛びついてお夏の手を握つた...
石川啄木 「葬列」
...矢庭に兩手を胸の上に組んで...
石川啄木 「鳥影」
...矢庭(やにわ)に反対の右の方へ二足三足寄ったものですから...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...矢庭に駈け出したが...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...」棕隠は箸でもつて矢庭(やには)に山陽の焼肴と自分のとを取りかへた...
薄田泣菫 「茶話」
...矢庭に拳をふり上げて...
薄田泣菫 「茶話」
......
武田祐吉 「古事記」
...」「馬鹿!」私は矢庭に切りつけました...
太宰治 「右大臣実朝」
...(矢庭(やにわ)に食卓をひっくりかえす)久しぶりの平目(ひらめ)じゃないか...
太宰治 「春の枯葉」
...矢庭(やにわ)にその突いていた槍を取り直し...
中里介山 「大菩薩峠」
...矢庭(やにわ)に飛び上ったのもそれと同時刻...
中里介山 「大菩薩峠」
...何處からこれを持つて來やがつた」平次は矢庭に中腰になると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宗三郎は矢庭に女に飛付(とびつ)くと...
野村胡堂 「猟色の果」
...矢庭に斧を振りあげて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...まず当分は、いずれ縁談が本ぎまりになるまで、ちやほやしておいて、それから矢庭に、――爪牙をあらわそうって寸法だな...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
...矢庭に跳び上がって恰も追跡するかのように戸外へ飛び出した...
渡辺温 「絵姿」
...それではと矢庭に私は立ち上つた...
若山牧水 「岬の端」
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