...そして矢声をかけながら漕(こ)ぎ始めた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...俥夫(くるまや)と矢声を合わせ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...エイさ!)と矢声(やごえ)を懸けて...
泉鏡花 「海の使者」
...矢声を掛けて駆昇った事がある...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...妄執の心の矢声(やごゑ)...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...矢声(やごえ)ばかりを壮(さか)んにする小手先(こてさき)剣術の見せ物試合でなかったから...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...表の通りでは砂利をかんで勢いよく駈ける人車(じんしゃ)の矢声(やごえ)も聞える...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...策(むち)を揚げて馬を乗り飛ばし、矢声をかけて、弓を引き絞って放つと過(あやま)たず、一の的、二の的、三の的を見事に砕いて、満場の賞讃の声を浴びて馬を返す...
中里介山 「大菩薩峠」
...矢声掛声(やごえかけごえ)は...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...夜の矢声一篝火(かがりび)が四つ...
山本周五郎 「山彦乙女」
...矢声もろとも諸手(もろて)突きに...
夢野久作 「名娼満月」
...遠駆(とおが)けの試合(しあい)の矢声(やごえ)はかけられた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――それを眼にお見せ申そうならば」と、両手に握った鉄砲を示し、「御免」といったかと思うと、遽(にわか)に、矢声をかけて、その二挺をぶんぶんと振り廻した...
吉川英治 「宮本武蔵」
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