...午(ひる)からは各種の露店が出る、銀流(ぎんなが)し、矢場(やば)、賭博(とばく)がある、大道講釈やまめ蔵が出る――という有様で、その上狭い処に溢(あふ)れかかった小便桶が並んであるなど、乱暴なものだ...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...この付近に銘酒屋や矢場のあったことは...
徳田秋声 「縮図」
...浅草(あさくさ)公園の矢場(やば)銘酒屋(めいしゅや)のたぐひ近頃に至りて大方取払はれし由(よし)聞きつたへて誰(たれ)なりしか好事(こうず)の人の仔細らしく言ひけるは...
永井荷風 「葡萄棚」
...この節は両国あたりの矢場で吹矢を吹かせるから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この節は兩國あたりの矢場で吹矢を吹かせるから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...知り人の金で本式の結改場(矢場)を開きました」「…………」一座は矢場と聞いてザワザワとなりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お千勢の矢場というは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...半助の矢場は見る見る寂(さび)れて行く――ツイお千勢を殺す気になりはしないかな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...土地で一番繁昌してゐる矢場で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ちよいと矢場を覗いただけのことさ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見附へ曝(さら)すまでもなくわかりましたよ」「誰だえ?」「深川の三十三間堂前に矢場を開いてゐた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...馬喰町(ばくろちょう)の郡代(ぐんだい)の矢場女(やばおんな)になってしまった...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...庭の奥の矢場のほうで...
久生十蘭 「キャラコさん」
...それはわたくし共が矢場辰(やばたつ)と云ふ男を識つてゐて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...矢場辰は両国米沢町の鈴木亭と云ふ寄席の主人である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...新寺町新割町には大矢場(おおやば)...
森鴎外 「渋江抽斎」
...また別に浜弓場または浜矢場と言うのもある...
柳田國男 「地名の研究」
...矢場の弓矢と同じく酒は付けたり...
山本笑月 「明治世相百話」
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