...孤寡(こくわ)を矜(あはれ)み...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...其處には矜持すること高き者に特有なる品位がない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...此処には最早(もはや)矜持とか自律とかはあり得ない...
梅崎春生 「日の果て」
...矜羯羅が柔和で立像...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...その自矜うちくだかれて...
太宰治 「HUMAN LOST」
...矜も箇性もないものなら卒(いざ)知らず...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...彼女の矜(ほこ)りは後藤の屋敷に愛せられていたことであり...
徳田秋声 「縮図」
...私の男らしい矜持は一ぺんに吹き飛んでしまう...
外村繁 「澪標」
...自ら華族の矜式たらむと任ずるや太だ高し其氣格の雄大なる其品性の清高なる...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...自ら華族の矜式たらむと任ずるや太だ高し其気格の雄大なる其品性の清高なる...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼は平和を得て多少矜(ほこ)らかな感じがした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わたしにも人間としての矜持があり...
豊島与志雄 「自由人」
...これが童貞処女の肉体の矜りではあるまいか...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...世間体とか気兼とか矜持とか...
豊島与志雄 「裸木」
...更(さら)に蛙(かへる)はひつそりと靜(しづ)かな夜(よる)になると如何(いか)に自分(じぶん)の聲(こゑ)が遠(とほ)く且(かつ)遙(はるか)に響(ひゞ)くかを矜(ほこ)るものゝ如(ごと)く力(ちから)を極(きは)めて鳴(な)く...
長塚節 「土」
...清潔好(きれいずき)な彼(かれ)には派手(はで)な手拭(てぬぐひ)の模樣(もやう)が當時(たうじ)矜(ほこり)の一(ひと)つであつた...
長塚節 「土」
...相手を保護してやろうといった矜持はいつだって女に有利なように働くのではないだろうか? ここに愛が加わったなら...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...玩具を買つた時の子供のやうな心の忙しさと矜りを感じた...
牧野信一 「悪筆」
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