...これは其尾を矜(ほこ)る...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「欝金草賣」
...如何に天才でも非凡人でもこう易々(やすやす)とトントン拍子に成上ると勢い矜驕(きょうきょう)となり有頂天(うちょうてん)となるは人間の免かるべからざる弱点である...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...すなわち主は慈悲深くかつ矜恤(あわれみ)ある者なり」と...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...自矜(じきょう)...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...一種の矜持(きようぢ)を感じて来て...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...養家にいた今までの周囲の人達に対する矜(ほこり)を傷つけられるようなのも...
徳田秋声 「あらくれ」
...何かなし彼女の矜(ほこり)を唆(そそ)った...
徳田秋声 「あらくれ」
...自分の気働きを矜(ほこ)ったが...
徳田秋声 「あらくれ」
...それは彼が芸術的矜持とプロレタリア精神とを失つてゐなかつたからであつた...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...自ら華族の矜式たらむと任ずるや太だ高し其気格の雄大なる其品性の清高なる...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼女は矜持(きょうじ)のうちに意地張っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一種の甘い心の動きと矜りとを禁じ得なかった...
豊島与志雄 「反抗」
...方案や計画や矜持(きょうじ)や思想や意志に満てる若き精神でもなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...蛙(かへる)は愈(いよ/\)益(ます/\)鳴(な)き矜(ほこ)つて樫(かし)の木(き)のやうな大(おほ)きな常緑木(ときはぎ)の古葉(ふるは)をも一時(じ)にからりと落(おと)させねば止(や)まないとする...
長塚節 「土」
...わがはかなき矜持(ほこり)を蔑(さげ)しむ...
ノワイユ夫人 Comtesse de Noailles 堀辰雄訳 「生けるものと死せるものと」
...われら敢(あえ)て自ら矜(ほこ)るに非ざれどもそれほどまでに西人を崇拝しをらず...
正岡子規 「人々に答ふ」
...沖縄人たることの矜持(きょうじ)の念を失われぬようにすることであります...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...聞く原理はいわゆる仏教学徒の学問の塔にこもって高く矜持(きょうじ)している者から見ると...
吉川英治 「親鸞」
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