...全くそれはふとしたことであったがその瞬間に凡ての悪い条件は整ってしまい...
大阪圭吉 「坑鬼」
...次の瞬間に直(す)ぐ又がっかりさせられる...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...いついかなる瞬間にも...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...わたしがすぐ神様からのろわれた瞬間――そのぎりぎりの一瞬間に...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...重い刃が落ちて肉を切り神経を断ち頸骨をくだく瞬間に...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...瞬間に彼は、或る大きなものに抱きすくめられたようにも、または行手を塞がれたようにも感じた...
豊島与志雄 「野ざらし」
...そして電車が一寸動き出したと思う瞬間に...
豊島与志雄 「微笑」
...そしてそれを自ら意識した瞬間に...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...鎖を外した瞬間に...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを瞬間に答えることに戸惑いをしたものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...田中君が、殺(や)った、と思った瞬間に、電燈が消えて、こん度はしばらくつかなかった...
橋本五郎 「小曲」
...が、つぎの瞬間には、理屈も何もなく、氏はもうくだんの老人と並んで、仲よくそのバナナの皮をむいていたのである...
橋本五郎 「地図にない街」
...次の瞬間に又誰かが上から降りて来る足音を聞いた...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...――というのは、この瞬間に、低い、明らかに遠くからの、しかし鋭い、長びいた、まったく異様な、叫ぶようなまたは軋るような音――この物語の作者の書きしるした竜の不思議な叫び声として私がすでに空想で思い浮べていたものとまさしくそっくりな物音――を実際に聞いた(もっともどちらの方向からということは言えなかったが)ことは、なんの疑いもなかったからである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...「我々の眼前にて一瞬間に構成せらるる彫像のごとく...
堀辰雄 「更級日記など」
...と感じた瞬間には...
牧野信一 「I Am Not A Poet, But I Am A Poet.」
...「ただ永遠なもののみが我々にとつてあらゆる瞬間において現在的であり...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...そこに立った次ぎの瞬間に死んだとしても...
三好十郎 「冒した者」
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