...X塗料の棒が見あたらないぞ」と叫んだが、ふと彼は、海中へ視線を走らせると、はっと気がついて、一瞬時に、顔面が蒼白(そうはく)となった...
海野十三 「爆薬の花籠」
...大水氾濫するときハ瞬時にして堤内に充満し水流溢れて風波起り...
田中正造 「非常歎願書」
...もしこれと同じ要領でデパート火事の階段に臨むものとすれば階段は瞬時に生きた人間の「栓(せん)」で閉塞(へいそく)されるであろう...
寺田寅彦 「火事教育」
...目に止まる事物も瞬時に起こりたちまちに変転するもので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...秒速二千メートルの風圧に比すべき巨大なエネルギーは瞬時にして地上一切の物体を圧し潰し...
永井隆 「長崎の鐘」
...この一瞬時に、自分の願が叶(かな)って、自分はまず山の中の人となった...
夏目漱石 「坑夫」
...けれどもただ一瞬時にすぎなかった...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...そして記憶が回復された一瞬時に...
萩原朔太郎 「猫町」
...瞬時に消滅することを想い得る...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...瞬時にジェシは事の次第を悟った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...瞬時に前方へ駆け出し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...だが瞬時に冷静さを取り戻し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...瞬時に、大佐は自分の疑念が間違っていたことに気づいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...瞬時に分かるわ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...勝敗を瞬時に決せん)とは...
吉川英治 「上杉謙信」
...――が、それにしても見わたすところ、瞬時にして、人影が見えなくなった...
吉川英治 「新書太閤記」
...馬上の影が、ただ一発の弾音に、地上へころげ落ちると共に、土民や野武士の入りまじったのが、十数名、もろ声あわせて突ッ込み、また瞬時に、風のごとく消え去った...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの人を見殺しにしてはならぬ」と、たちどころに手分けを命じて、その結果、瞬時に、邸内へ助け入れたものだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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