...瞬きもせぬ一双の眼だけが遠い空の星の樣...
石川啄木 「病院の窓」
...「ええ、」とばかりで、お妙は俯向(うつむ)いて、瞬きしつつ、流眄(しりめづかい)をするのであった...
泉鏡花 「婦系図」
...瞬きをするかも知れませんので」斎藤氏は生真面目な様子で...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...瞬きもせず澄みきつた眼を開いて...
薄田泣菫 「石竹」
...腑に落ちなささうに瞬きをして...
薄田泣菫 「茶話」
...鶴子さんが瞬きする度に動いて...
高濱虚子 「俳諧師」
...自働交換台の豆電燈の瞬きを手帳に記録するだけで満足するようなことになる恐れがないとは云われない...
寺田寅彦 「雑記帳より(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...幻は瞬間に消えたが、彼は眼を瞬き、煙草を吸った...
豊島与志雄 「逢魔の刻」
...そして時々瞬きをした...
豊島与志雄 「子を奪う」
...彼女はちらと大きな瞬きをして...
豊島与志雄 「反抗」
...僕の今いる小さな箱の天井は僕の瞬き一つでも墜落しそうになる...
原民喜 「夢と人生」
...」「ほんの一瞬です」顔を赤らめながら恥ずかしそうにハイタは告白しました「いつも瞬き一つでいなくなってしまうのです...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...……すこしばかり参考書を貸していただければ……」そう言いながら、何気なく先生のとなりへ視線を移すと、瞬きもせずに、竜太郎を瞶めているヤロスラフの眼と出会った...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...3……の指針灯の明滅が星の瞬きに見えて...
牧野信一 「日本橋」
...そしてジョバンニは青い琴の星が、三つにも四つにもなって、ちらちら瞬き、脚が何べんも出たり引っ込んだりして、たうたう蕈のやうに長く延びるのを見ました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...舞台に噛ぶり付いて瞬きせず仲蔵に見入って居る老いさらばえた浪人体の老武士がある...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...イクラ汗が眼に流れ込んでも瞬き一つしない...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...瞬きもせずに私の顔を睨み付けた...
夢野久作 「一足お先に」
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