...その河童もぬらりと辷り抜けるが早いか一散に逃げ出してしまひました...
芥川龍之介 「河童」
...その河童もぬらりとすべり抜けるが早いかいっさんに逃げ出してしまいました...
芥川龍之介 「河童」
...なまずみたいにぬらりくらりしたテイイ事務長といえども...
海野十三 「怪星ガン」
...棒の先にぬらりと黒い物が絡(から)んできた...
大坪砂男 「浴槽」
...ぬらりと身をかわす...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...暗褐色のぬらりとしたものが...
太宰治 「黄村先生言行録」
...わるくいえばぬらりくらりした字体で...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...向うは相變らずぬらりくらりとすり拔けてばかりいて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ぬらりくらりとして過ごしてしまった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...凝液のごとくぬらりとして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして衆議院をとぬらりくらりしながら may を shall に替えて通りぬけたのである...
中井正一 「図書館法楽屋話」
...髪がぬらりと手首にねばりつく...
永井隆 「長崎の鐘」
...何やらぬらりと手に附くもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ぬらりとした湯に...
火野葦平 「花と龍」
...あのぬらりくらりとした弁舌とは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ぬらりとした気詰りで...
横光利一 「夜の靴」
...ぬらりとしたものが鼻(はな)の頭をなでたのである...
吉川英治 「神州天馬侠」
...手のまわりをぬらりくらりするばかりで...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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