...今後のことを考えたその瞬間でした...
海野十三 「怪塔王」
...瞬(またた)く間に...
海野十三 「空襲葬送曲」
...その次の瞬間であった...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...太宰は瞬間まったくの小児のような泣きべそを掻(か)いたが...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...もっともその瞬間(しゅんかん)...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...あの一瞬の不思議な感情を思い出した...
外村繁 「澪標」
...わたくしは上陸したその瞬間から唯物珍らしいというよりも...
永井荷風 「十九の秋」
...此の非公認の王の面上に、一瞬、若々しい誇と野心の色が生動し、直ぐに又消去るのを、私は見た...
中島敦 「光と風と夢」
...そこで、君はその連中に心を奪われてしまい、ただ瞬間、亡霊、昔の思い出、ほんとうは過ぎ去ってしまったし、ますます過ぎ去っていくかつての生活、こういったものにすぎないものが君のほんとうの現在の生活なのだ、という錯覚(さっかく)に負けてしまったんだよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...その瞬間、灌木を載せた岩が削壁から剥離し、えらい音をたてて落ちて行った...
久生十蘭 「一の倉沢」
...その瞬間に、兄弟たちが床にひれ伏したまま、悲しげな、熱烈な詠唱を再びはじめた...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...一瞬間息をつめてゐた牧師は續けようとした...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...事実マーキュリー新聞社はこの瞬間を待っていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...眞の現在は今ではなく瞬間である...
三木清 「歴史哲學」
...小学校に入った時から飛び抜けて「仲よし」と云う友達を持ちたがらなかった子は始めて会った瞬間から...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...カッと眼を剥(む)き出したが……そのままパチパチと瞬(まばた)きをして...
夢野久作 「一足お先に」
...兵馬剣槍の瞬間にえがいて明滅極まりなきものが...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼は見たのだ、振向いた瞬間、極く瞬間ではあったが、その幕の中程にある小さいカギ裂の向うに、ちらりと動いた、白い手を...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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