...狸の睾丸(きんたま)八畳敷(はちじょうじき)よ...
泉鏡花 「海異記」
...ポチの寒しげな睾丸(こうがん)をねらった...
太宰治 「畜犬談」
...睾丸(こうがん)がよく見えるようにした...
谷崎潤一郎 「鍵」
...お多福風から睾丸炎になるいうことかてあるもんやそうですなあ? 尤もそないいうてるだけで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...わたしのうつくしい血・草から追はれて雨のてふてふどこへゆく・雨が洗つていつたトマトちぎつては食べ・いつも見て通る夾竹桃のなんぼでも咲いて・せつせと田草とる大きな睾丸・けふも夕立てる花のうたれざま・ぬれてなく蝉よもう晴れる・向日葵や日ざかりの機械休ませてある(追加)七月廿六日昨夜はずゐぶん降つた...
種田山頭火 「行乞記」
...医師は罨法剤(あんぽうざい)と睾丸帯(こうがんたい)とを与えた...
田山花袋 「田舎教師」
...よく大睾丸を材料(たね)にして...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...眞實(ほんたう)に小額(こびたひ)の處(ところ)に雛鷄(ひよっこ)のお睾丸程(きんたまほど)の大(おほ)きな腫瘤(こぶ)が出來(でき)ましたぞや...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...睾丸(きんたま)がちぢみ上っちまったぞ...
直木三十五 「南国太平記」
...神様の顔へ豚の睾丸(きんたま)をつけたような奴(やつ)ばかり出来て...
夏目漱石 「虞美人草」
...しかし狸が作蔵の褌をとって何にするだろう」「大方睾丸(きんたま)でもつつむ気だろう」アハハハハと皆(みんな)一度に笑う...
夏目漱石 「琴のそら音」
...脊髄は睾丸で終わっていると考えられていた...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...睾丸(きんたま)が凍(こご)えるわ」師走(しわす)からこのかた湿りがなく...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...一丈八尺の法衣が二指を掩い兼ねるほどの巨人の睾丸だから...
南方熊楠 「十二支考」
...其処(そこ)には静脈と動脈の血管が幾本(いくほん)も聚(あつ)まっていて肺臓も腎臓(じんぞう)も顔を出しているし殊(こと)に動脈管は下の睾を連結しているからサア何処(どこ)をどう破っていいかそれが一番むずかしい...
村井弦斎 「食道楽」
...陰部の刺衝と老人の僂麻質斯(れうまちす)性睾丸炎の夢は猥褻にして洩精す...
森鴎外 「夢」
...本家の耶蘇はチャンと睾丸(きんたま)を持っておった...
夢野久作 「近世快人伝」
...尻をまくってアグラを掻き睾丸(きんたま)の毛を剃り初めたのには驚いた...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
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