...高架線の両側に聳(そび)える高層建築の景観を目睹(もくと)した時は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...大自然の直接教授を日々夜々に受けつゝ目睹耳聞体験心閲を筆にまかせて書き留めた『みゝずのたはこと』は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...之は紙面を目睹したものの詐ることの出来ない印象である...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...人類の理性と情性とを進歩せしめる動力は事実上全く失われることは火を睹るよりも瞭らかである...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...加ふるに文化末年名古屋に赴(おもむ)くの途次親しく諸国の風景を目睹(もくと)し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この時演劇は既に今日(こんにち)吾人(ごじん)の目睹(もくと)するが如く...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この睹易(みやす)き結果を予想せんで...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...自分の研究の結果を目睹(もくと)するために...
久生十蘭 「地底獣国」
...じぶんが目睹(もくと)したところと藤十郎から聴いた事実をあれこれと照し合せ比べ合せ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...聴衆一同無上の不浄に汚されたごとく争うて海に入るを睹(み)た...
南方熊楠 「十二支考」
...地上へドッサリ堕つる睹(み)て可笑(おか)しさに堪えなんだとあるから...
南方熊楠 「十二支考」
...蘭軒は平洲の墓誌銘を目睹して...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...是がわたくしの目睹した唯一の慊堂の尺牘(せきどく)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...睹二軼詩一可レ異焉...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...私はその二三点しか目睹(もくと)していない...
柳田國男 「地名の研究」
...さらに逆睹(ぎゃくと)すべからざることになる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...やつらの力では」「しかし勝敗は逆睹(ぎゃくと)できません...
吉川英治 「新・水滸伝」
...火を睹(み)るよりも瞭(あきら)かなのだ――なんという恐ろしい仕事であろう...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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