...殆(ほとん)ど火(ひ)を睹(み)るより明(あきら)かなことである...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...高架線の両側に聳(そび)える高層建築の景観を目睹(もくと)した時は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...すなわちかりにここに微小な人間があって物質分子の間に立ち交じり原子内のエレクトロンの運動を目睹(もくと)しているがその視力は分子距離以外に及ばぬと想像する...
寺田寅彦 「物理学と感覚」
...之は紙面を目睹したものの詐ることの出来ない印象である...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...未曾(いまだかつ)て目にしたことのなかった美術の名作を目睹し...
永井荷風 「帝国劇場のオペラ」
...兩者の利害得失火を睹るよりも瞭かなるあるべし...
原勝郎 「貢院の春」
...このような境遇を目睹(もくと)することは...
久生十蘭 「地底獣国」
...自分の研究の結果を目睹(もくと)するために...
久生十蘭 「地底獣国」
...誠に睹易(みやす)き道理にして...
福沢諭吉 「日本男子論」
...為めに私は初めて野生梅の実景を親睹し...
牧野富太郎 「植物記」
...あるいは喜んで注視しあるいは妬(ねた)んで騒ぐを毎度睹(み)た...
南方熊楠 「十二支考」
...蘭軒は平洲の墓誌銘を目睹して...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしがこれを目睹することを得たならば...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...是がわたくしの目睹した唯一の慊堂の尺牘(せきどく)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...睹二軼詩一可レ異焉...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...さらに逆睹(ぎゃくと)すべからざることになる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...やつらの力では」「しかし勝敗は逆睹(ぎゃくと)できません...
吉川英治 「新・水滸伝」
...火を睹(み)るよりも瞭(あきら)かなのだ――なんという恐ろしい仕事であろう...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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