...閑耕は額で睨(ね)めつけ...
泉鏡花 「婦系図」
...其処にころがされてゐる彦七を汚いものでも見るように横目で睨んで通りながら『ペツ』と唾を吐いたり...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...かねて怪しいと睨(にら)んでいた小山すみれが...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...地の一隅を睥睨する...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...「何?」池上は、振返って、睨みつけた...
直木三十五 「南国太平記」
...恐ろしい形相で何やらを睨んだが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...見当はつきましたか」「…………」ガラッ八の顔を睨み据えるように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼は木の股に足をかけてしばらく東の方を睨(にら)んでいた...
本庄陸男 「石狩川」
...それとなく脇差(わきざし)をひきよせて闇を睨(にら)んでいたのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...お前東清倉庫は八幡様の縁日よか人がうじゃうじゃしたんだよ」川上はふいと口を噤(つぐ)みまた天井を睨んで次の記憶を思い描きだした...
本庄陸男 「白い壁」
...どうしたの」おみやは睨(にら)みながら風呂敷に包んで抱えていた刀を...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「またお逃げになるのね」と笑いながら睨(にら)んだ...
山本周五郎 「山彦乙女」
...ジッと睨んでいた不動様は...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...母親の顔を見るとまだ何も云わぬ先にグッと睨みつけた...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...ただその時にフイ嬢(ちゃん)を振り返って睨み付けたチイ嬢(ちゃん)の眼付の怖しかった事ばっかりは今でも骨身にコタえて記憶(おぼ)えております...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...双方を睨みつけて...
吉川英治 「三国志」
...睨めッこをしはじめたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...睨(にら)まえて見ているだけだった...
吉川英治 「無宿人国記」
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