...その幻影を睨(にら)み付けてバリバリと歯噛みをしながら...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...三黄は睨(にら)み朱は吼(ほ)える...
寺田寅彦 「二科狂想行進曲」
...よし宝刀をもって渠(かれ)が頭に加えん」の軍歌を謡うて相互に狼視豺睨(ろうしさいげい)したるもまたゆえなきにあらざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...暗い、高い天井を、じっと凝視(みつ)めていると、じりっと、下って来るように感じたが、睨むと、何んでもなかったし、屏風の蔭から、誰かが顔を出しそうなので、じっと眺めていたが、何も、出て来なかった...
直木三十五 「南国太平記」
...睨みつけるように...
直木三十五 「南国太平記」
...穴のあくほど睨(にら)みつけたものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分を見上げてながし目に睨んだ低能娘の眼を見て驚きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そして腹の底からの軽蔑と憎悪とを以て伯父を睨みつけ乍ら「帰らうよ! 帰らうよ!」と火の如く叫んで聴かなかつた...
長與善郎 「青銅の基督」
...さうでなくてさへ公儀に睨まれて居る大場家は明日とも言はず御取潰しになりませう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの庖丁は誰のだ」「知りませんよ」「江戸では滅多に見かけない形だが――」「――」妙な睨み合ひ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...物を言わせずに一と月睨(にら)み通した六助夫婦の安悪党振りの小意地の悪さ――「ひどいことをしやがる」平次もさすがに胸の悪くなる心持です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...睨(にら)み合っていました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...睨(ね)め上げながら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...あさ子 (睨む)まあ...
森本薫 「みごとな女」
...その便箋の一枚を掴んで空間を睨みつつ...
夢野久作 「鉄鎚」
...その分には差し置かぬぞと睨(ね)め付くれば...
夢野久作 「白くれない」
...夜光の短刀の手掛りがあるものと睨んでいればこそ...
吉川英治 「江戸三国志」
...禿久を睨(ね)め返(かえ)していた...
吉川英治 「新書太閤記」
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