...様姿を隠匿した蒸気の中に身を構へて僕はアスファルト釜を睥睨した...
李箱 「出版法」
...悪紙悪墨の中に燦(きら)めく奔放無礙の稀有(けう)の健腕が金屏風(きんびょうぶ)や錦襴表装のピカピカ光った画を睥睨(へいげい)威圧するは...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...到頭以前睥睨(へいげい)して居た自動車をとることにした...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...窓硝子の夕陽と睥めっこをしようと云い出した...
豊島与志雄 「或る素描」
...そして私は彼女の眼が私を睥んでいるように感じた...
豊島与志雄 「運命のままに」
...わざとらしく睥めている...
豊島与志雄 「阿亀」
...皆恐ろしい顔をして前方を睥んでいた...
豊島与志雄 「楠の話」
...」姉はほっとした様子で、それでもなお気味悪そうな色を浮べて、姉の方を睥んだ...
豊島与志雄 「月明」
...それでじっと睥みつけてやった...
豊島与志雄 「蠱惑」
...室の隅をじっと睥(にら)んだ...
豊島与志雄 「生あらば」
...一寸微笑んで睥むような眼付をした...
豊島与志雄 「反抗」
...訳の分らない書類と睥めっこをしてる...
豊島与志雄 「古井戸」
...自分を眼下に睥睨(へいげい)している...
夏目漱石 「坑夫」
...他の群小詩人を睥睨しながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...天下の形勢を睥睨(へいげい)する事になった...
夢野久作 「近世快人伝」
...どうしたらええ奴やろ!」とお霜は秋三を睥(にら)んで云った...
横光利一 「南北」
...一種兇悪な光りを放ってあたりを睥め廻していたレンズも...
横光利一 「旅愁」
...相手を睥睨(へいげい)したり...
吉川英治 「新書太閤記」
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