...きらをかざり美々しき行列をしたがえて引きもきらずに御ちゃくとう(着到)なされますので...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...着到(ちゃくとう)の太鼓打込みてより一日の興行済むまでは厳冬も羽織を着ず部屋にても巻莨(まきタバコ)を遠慮し作者部屋へ座元(ざもと)もしくは来客の方々見ゆれば叮嚀に茶を汲みて出しその草履(ぞうり)を揃へまた立作者(たてさくしゃ)出頭(しゅっとう)の折はその羽織をたたみ食事の給仕をなし始終つき添ひ働くなり...
永井荷風 「書かでもの記」
...おみは今頃漸(ようや)く着到か」いわでものことをと...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...一月二日(火曜)松の内は九時半着到十時開演...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...着到時間キチ/\でないと入らぬ役者多し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...入口の着到板の名札を皆外し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...お大尽(だいじん)の御来駕(ごらいが)!」「名古屋山三(さんざ)さまの御着到!」錆(さび)ごえを...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...和歌山県の神主の総取締りする人が新聞で公言せしは、神社は正殿、神庫、幣殿、拝殿、着到殿、舞殿、神餐殿、御饌殿、御炊殿、盛殿、斎館、祓殿、祝詞屋(のつとや)、直殿、宿直所、厩屋、権殿、遙拝所の十八建築なければ設備全しと言うべからずとて、いかに神林大いに茂り四辺神さびたる神社を見るも、設備足らずとてこれを滅却す...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...一番にはせ参じ着到(ちゃくとう)につき...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――六波羅の返事はまだ来ないか」「まだ見えませぬ」「着到の届けは今朝早く差し出してあるのになあ...
吉川英治 「私本太平記」
...お帰んなさい」「なに立ち帰れと」「着到に附(ふ)すことはなり申さん」「そうか」「ご会議は明日もおこなわれる...
吉川英治 「私本太平記」
...また元弘三年正月の“現地着到帳”の上では...
吉川英治 「私本太平記」
...すでに忠顕から宮中へは「義貞着到」の届けや拝謁の手続きなどが執(と)られてあった...
吉川英治 「私本太平記」
...六波羅から着到の証判をうけ...
吉川英治 「私本太平記」
...多くの兵学者(へいがくしゃ)や武芸者(ぶげいしゃ)の名をしるした着到帳(ちゃくとうちょう)をくりひろげた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...剣道部(けんどうぶ)の着到順(ちゃくとうじゅん)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...着到(ちゃくとう)の将士は...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして太政官に、着到をとどけ、しばらく、彼は街の旅舎に泊っていた...
吉川英治 「平の将門」
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