...且つ便利だから着るのである...
石川欣一 「山を思う」
...ラフカヂオ・ヘルン又の名小泉八雲氏は時偶(ときたま)日本服を着る事があつたが...
薄田泣菫 「茶話」
...六月の末ではまだ浴衣(ゆかた)を着るには早過ぎるのであった...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...チョッキを着るのを忘れて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...女も男と同じやうに着るものもなく寐てゐたので...
永井荷風 「男ごゝろ」
...妙な神戸辺の商館の手代が着るような背広などを着てひょこひょこしていては安っぽくていけない...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...着るものもない貧乏人のくせに...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...平常着(ふだんぎ)に羽二重や綸子(りんず)を着るはずはない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...溝口屋の砂壁と同じ色の着物――それは御隱居の着る十徳か何かであるべき筈のもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...早う、温かい着る物と、湯なり、茶なり持って来てくれるがよい」妻女は、和(やわ)らかもののどてらなぞを、誰かが運んで来て、着せかけると、いくらか人心地がついたようであったが、ふと、急に思い出したらしく、あたりを見まわすようにして、「坊はどうしましたでしょう! 坊が、見えませぬが――」「おおそう云えば、庫前の座敷に寝ていたはずの乳母――誰ぞ、そこらで、すがたを見なんだか――」と、広海屋が、訊(たず)ねる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...いざというとき着ることにしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...同じ日に着るようにとどちらへも源氏は言い添えてやった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...『死を恐れて鎧(よろい)を着るもののように呪(のろ)われよ!』というのを常とする」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...仕事着にでも着るよりほかに利用の途(みち)の無いもので...
柳田国男 「木綿以前の事」
...すすんで着るようになったのは理由がある...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...そんな奴とは正反対に、どこにでも寝る、何でも着る、何でも喰う、地位とか、家柄とか、人格とかいうものが一つも無い点に於いて天下広しと雖(いえど)も、吾輩ぐらい不名誉な人間は無いだろう...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...戦いは、いつもよいものではないが、わけて、夏の陣立ちは、あの具足というやつが、着るだけでも、容易でない...
吉川英治 「大谷刑部」
...気に入らぬとか」「銃卒が着る如きものを着て...
吉川英治 「新書太閤記」
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