...道行きは茶の湯の師匠も菩提寺の和尚も着るものである...
芥川龍之介 「谷崎潤一郎氏」
...柿色の制服を着る際には...
海野十三 「柿色の紙風船」
...それでも別に上にものを重ねて着る氣持は起らなかつた...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...しかし私は正規の喪服を着ることはどこまでも拒絶します...
谷譲次 「踊る地平線」
...着物を着るのにあれかこれかと迷った上で...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...綿入小袖を着る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...あとから聞いたらこの男は年が年中赤シャツを着るんだそうだ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...いづれ拜領物を一生着ると言つた肌合の人だらうが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三年や五年着るものに不自由するとは思へない...
長谷川時雨 「あるとき」
...ふぞくした襦袢でも、下布でも、みんな竪長、横長、角型であるから、たち屑も出ないが、裁ち、縫ふのが楽であると共に、着るのも楽だ...
長谷川時雨 「きもの」
...彼女は着るものも身を飾るものももたない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...さっそく二人会をお願いしましょう」大漁祝いに船頭の着る極彩色のねんねこ半纏のようなものを着て...
正岡容 「寄席」
...手早く着物を着ると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...糸を紡いで織って縫って着るという仕事に...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...茶じまの下へ重ねて着る分...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...旅の空にいる人がこの布を着るにつけて...
柳田国男 「木綿以前の事」
...好ましく着るよろこび...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いいかげんな僧侶だの、怪しげな山伏だの、そういう類(たぐい)の者に信仰へ導かれて、彼は、たった一人の可愛い子を死なすために、夫婦して、食べる物も食べず、着るものも着ず、稼(かせ)いだ金や、ささやかな蓄(たくわ)えを、みんなそれらの祈祷料(きとうりょう)だのなんだのに捧げてしまったのである...
吉川英治 「親鸞」
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