...のみならず又十何年か前に石川啄木の残して行つた仕事を――或は所謂(いはゆる)「生活派」の歌を今もなほ着々と完成してゐる...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...着々として歩を進めている...
泉鏡花 「婦系図」
...あらゆる防護の手段が着々として用意されていった...
海野十三 「空襲警報」
...着々とその奇怪な実験の順序を追っていったことだった...
海野十三 「振動魔」
...各自になんらの障碍(しょうがい)なく着々と進み得らるるかというに...
大隈重信 「現代学生立身方法」
...しかも武器も持たずにこのように着々と大事を為し遂げて行く男は...
大阪圭吉 「坑鬼」
...こうして示談の下準備は着々と進められ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...コルンナを攻略し、リスボンを占領して、ポルトガルをフィリップの影響から引き離し、ドン・アントニオをポルトガルの王座に据えるための軍備が、着々と進行した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...生理学は――少なくともその進歩的な先端は――着々として物理学の水準に...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...夫が嘘なら最近着々として発禁になりながら而も着々として殖えて行く各種の「実話」雑誌の大勢を見るが好い...
戸坂潤 「社会時評」
...表面的には徐々と然も見えざる加速度をもって着々と進みつつある...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...その難事業がともかくも着々と進んで行くのを眺めることは...
中里介山 「大菩薩峠」
...着々と進んで、将来のある作家だと思ひました...
牧野信一 「浪曼的月評」
...また着々と歩武を進めて研究を遂行する熱情に富んだがためである...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...組織してそれを着々と実現してゆく力量を...
宮本百合子 「明日を創る」
...殆ど無限ともいうべき各種の表現を行って着々と成果を挙げているのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...盛大未曾有(みぞう)の信長法要が着々と行われ...
吉川英治 「新書太閤記」
...日本における教会は着々として進展しつつあった...
和辻哲郎 「鎖国」
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