...一 碓氷の古道碓氷峠へとて、臨時の汽車にて、上野驛を發したるは、午後の十一時、西村渚山、鷹野止水に、子の芳文を加へて、同行四人、腰かけたるまゝにて、眠るともなく、覺むるともなく、一夜をすごして、二十六の隧道も、闇にそれとは知らずに通りぬ...
大町桂月 「碓氷峠」
...たとひ私がつねに眠るにしても...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...ただ眠ることだけです...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...主膳はいよいよ眼が冴(さ)えかえって眠ることができません...
中里介山 「大菩薩峠」
...疲れ果てた身体を固い竹の床(ゆか)の上に横たえて眠る――パラオ語でいえばモ・バズ...
中島敦 「南島譚」
...ちゞれ毛のやうなのが三時頃には餘つ程延び出して葉の眠る頃にはさき切る...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...一月十一日(木曜)十一時迄ぐっすり眠る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...しかし今この冬の王の宮居ちかく、生物とてはここの世界の草木も、虫も、眠る時を、なぜ、そなたは踏み込んだのだと責めるように吹く...
別所梅之助 「雪の武石峠」
...夜眠ることが出来ない...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...今夜はこのまま眠るがいい」「今夜はだめですか」「おまえは誰かを殺そうとしたんだろう」と去定が云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...どうしても眠ることができませんでしたの」「私の寝ぐるしいのがどうしてわかる」宇乃は答えなかった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ひとり静かに眠る時...
夢野久作 「白髪小僧」
...安らかに眠るに反して...
夢野久作 「霊感!」
...眠るとき以外にはないのであろう...
横光利一 「花園の思想」
...もう眠るところがなくなつてしまひますわ...
横光利一 「榛名」
...彼は眠ることが、上手であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...いつもここで眠る掟(おきて)とみえ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...かれは再び眠るのであつた...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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