...まだ真新しい蒔絵(まきゑ)である...
芥川龍之介 「好色」
...正札のついた真新しい湯沸(ゆわかし)を達引(たてひ)いてくれた心意気に対しても...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...真新しい寒冷紗(かんれいしゃ)づくりの竜幡(りゅうはん)が二流(りゅう)ハタハタと揺(うご)めいている新仏(にいほとけ)の墓が懐中電灯の灯りに照し出された...
海野十三 「人間灰」
...落として踏みつぶされたらしい真新しい線香...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...折目の付いた真新しい麻の外衣とを揃えて我らに着せ掛けてくれる...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...庄造は、夕日がだん/\鈍くなつて行く中で、塚本の手にある畳針ばかりがいつ迄もきら/\光つてゐるのを、見惚(みと)れるともなく見惚れながらぼんやり彳(たたず)んでゐるのであつたが、ちやうど此のあたりは国道筋でも人家が疎(まば)らになつてゐて、南側の方には食用蛙を飼ふ池があり、北側の方には、衝突事故で死んだ人々の供養のために、まだ真新しい、大きな石の国道地蔵が立つてゐるばかり...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...まだ白木のままの真新しい名札が出ていたが...
近松秋江 「狂乱」
...真新しい木綿(もめん)物にも...
野村胡堂 「江戸の火術」
...真新しい穴が穿(あ)いているのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの真新しい草鞋(わらじ)があるのはどうしたわけだ」平次は上がり框の下を指します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは匂いだすかと思われるばかりの真新しい真紅の薔薇の花簪(かんざし)であった...
久生十蘭 「海豹島」
...まだ一度も使つたことのない真新しい針などを取り出しては...
北條民雄 「続重病室日誌」
...その日は特に七福神の舞姿を染め出した真新しい腹掛けを吊つて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...真新しい柄合ひの著物を著て...
水野仙子 「散歩」
...あのときまではまるで生活になかった一つの真新しい飾り気ない悲しみである...
「おもかげ」
...それ故、古くさいどころか、真新しい、否むしろ未来にさえ繋(つな)がる新鮮な心の糧を豊かに含んでいる事を見出されるでしょう...
柳宗悦 「多々良の雑器」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...真新しい衣服頭巾をめぐまれ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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