...君は真っ先に現場へモーターボートを飛ばした...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...夫人から悲報を真っ先に受けたわけである...
大阪圭吉 「花束の虫」
...するとお医者様が真っ先になって...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...妙子の身に万一の危険が迫った場合には自分が真っ先に駈(か)け付けようと云う下心を...
谷崎潤一郎 「細雪」
...三十二何も知らない雪子が真っ先に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...真っ先に来ましてん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...お前が真っ先に飛び出したそうじゃないか」「ヘエ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さて真っ先に玄関に進んでみると...
森鴎外 「阿部一族」
...病人は立ち上がって真っ先きに戸口を出た...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...真っ先に、その頂きに駆けつけて来た金吾は、そこに立つ咄嗟(とっさ)に、実に驚くべき不敵者を見ました...
吉川英治 「江戸三国志」
...匿(かくま)い立てする分には片っ端から鏖殺(みなごろ)しだぞ」大刀(だんびら)きらめかして、そのうち四、五人は、早くもこの部屋へなだれ込んで来たが、「えい、性懲(しょうこ)りもねえ痩犬め、新九郎はここにいる」といきなり鞘を払って、真っ先の一人を、両足もろに薙(な)ぎ倒した新九郎の手練に、さすがの命知らずも、たじたじとして迂濶(うかつ)に閾(しきい)を越せずにいる...
吉川英治 「剣難女難」
...真っ先にこそこそ帰った...
吉川英治 「三国志」
...見れば、彼の兵は、列の真っ先に、白錦襴(しろきんらん)で蔽(おお)いをした柩を高々と担っている...
吉川英治 「三国志」
...そして真っ先に、彼の駒が、熱田街道を東へ駈け出すと、両側の民家の軒ばまで、低く立ちこめている朝霧をうごかして、二百余の兵は、雲の如く、「わあアッ」と、声をあげてつづいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...見参(げんざん)」真っ先に...
吉川英治 「新書太閤記」
...そのくせ、真っ先に、暴徒のような勇気を奮って、奥の金目な物や、大事な什器(じゅうき)などを、争って外へ担ぎ出していたのは彼らであったが、その品物も見あたらなければ、奉公人たちも見えないのである...
吉川英治 「親鸞」
...「いかにもその目的のために、真っ先に、剣山の間者牢(かんじゃろう)を訪れようと計っているが、さて阿波へ入り込んだ上には、さまざまな詮議(せんぎ)迫害がそれを拒むに違いない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「……では何か、十名も行って、小次郎一人のために、その半分までも返り討ちになったというのか」一人が問うと、「残念だが、何分、彼奴(きゃつ)が物干竿と称(よ)んでいるあの大業刀(おおわざもの)には、どうしても、刃が立たんのだ」「村田、綾部(あやべ)など、ふだん剣法にも、熱心な男なのに」「かえって、その二人などが、真っ先に、割りつけられ、後もみな深傷(ふかで)薄傷(うすで)...
吉川英治 「宮本武蔵」
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