...眞黒な顋鬚の男は未だ來てないと氣がついた...
石川啄木 「菊池君」
...改めて名を告ぐるは言を眞と明す習ひである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...赤の三本の蝙蝠傘からも眞白き手に各ハンケチを振る...
高濱虚子 「俳諧師」
...脚神速のアキリュウス馳せ行く彼の背の眞中...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...馬術すぐれし彼は今遙か眞先に立ち上る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「そんなに眞向からステパン・ミハイロヴィチを非難されるのでしたら(彼は今ではもうこの男をバガウトフなどと呼び棄てにはしなかった)...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...若し眞實の世相が觀たいと思ふならば小説を讀むより己れ自ら世相を觀るに如(し)くはない...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...三大黒屋の前は眞黒に人立ち...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...眞面目でゐらつしやるのか...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...」彼は眞面目(まじめ)な顏をした...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私はそつと邸(やしき)の眞正面をずうつと...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その眼は眞赤に充血してゐた...
堀辰雄 「燃ゆる頬」
...眞理は單純で率直である...
三木清 「人生論ノート」
...眞の希望は絶望から生じるといはれるのは...
三木清 「人生論ノート」
...旅の眞の面白さを知らぬものといはれるのである...
三木清 「人生論ノート」
...ところでリッケルトは眞に認識主觀と考へらるべきは第三のものをどこまでも推し進めたものでなければならぬとした...
三木清 「認識論」
...逍遙子が眞面目なる語をなすと...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
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