...他人が眞相を誤解することを――若しくは不利益なる眞相を看破することを恐れるからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...わしの誇りとする思想は鷲のごとくに空間を看破する...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...事件の真相を次のように看破する...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...あのお方のそのおそろしい不具のお心をはつきり看破する事も出来ず...
太宰治 「右大臣実朝」
...幸いにしてかつまた不幸にして被告の非行を看破すると...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...其能く人心の弱點を看破するの明あるが爲めにして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...自分の風体(ふうてい)を見て一目(いちもく)騙(かた)るべからずと看破するには教育も何も要(い)ったものではない...
夏目漱石 「坑夫」
...秘密を看破することだけは平次も断念しなければならなかったでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私がいつでも彼らを看破することのできる特性は...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...しかしこれは何事をも鋭く看破する末造の目が...
森鴎外 「雁」
...そういう人は果して一切の善行の動機を看破することを得るだろうかと...
森鴎外 「渋江抽斎」
...誰ひとりこれを看破することができず...
山本周五郎 「似而非物語」
...早くもその時に看破するや否や...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...遂にこの脳髄と称する大悪魔の正体……『呪われたる唯物文化の偶像』の正体を徹底的に看破する事が出来たのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...この絵巻物が人を発狂させる程の魔力を持っていることを看破するような頭を持った人間だけが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...かくして事件の真相を奥の奥の核心まで看破すると同時に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...この事件の真相をタヤスク看破する事が出来たのです...
夢野久作 「一足お先に」
...山門の僉議(せんぎ)を盗み聞きしている折を看破する者あって...
吉川英治 「親鸞」
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