...御側の者たちの方を流(なが)し眄(め)に御覽になりました...
芥川龍之介 「地獄變」
...しかも意力そのもののやうに一度も左顧右眄(さこうべん)したことはなかつた...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...(天分の大小強弱を問題とするは要するに右顧左眄である)...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...彼は此等のものを默殺若しくは顧眄して過ぎた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...それは彼が曾て批評家と云うものを顧眄して過ぎた短い文章に關するものであつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...打傾(うちかたむ)いて流眄(ながしめ)で...
泉鏡太郎 「艶書」
...今は流眄(しりめづかい)もしなくなったので...
泉鏡花 「婦系図」
...黙って流眄(ながしめ)に見ていたが...
泉鏡花 「婦系図」
...ぢろりと此方(こなた)を流眄(しりめ)に懸けたり...
泉鏡花 「海城発電」
...制服に制帽を著けた一人の生徒が三藏等には一眄をも呉れずについと門を出て行つてしまふ...
高濱虚子 「俳諧師」
...左大臣はさっきから時々ちら/\と御簾の方へ流眄(ながしめ)を使う...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...流眄とをやめることができませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...右顧左眄(うこさべん)し...
本庄陸男 「石狩川」
...流眄(ながしめ)ともつかず注目ともつかない眼ざしをすらりとさほ子の頬の赤い丸顔に投げ...
宮本百合子 「或る日」
...互いに顧眄(こべん)の心があるので...
吉川英治 「三国志」
...車から一眄(べん)して...
吉川英治 「三国志」
...公卿たちの一眄(べん)は...
吉川英治 「私本太平記」
...右顧左眄(うこさべん)していては...
吉川英治 「私本太平記」
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