...多少の手数を省く為にいつも我々には必要である...
芥川龍之介 「西方の人」
...入用(いらざ)る雑用(ぞうよう)を省くと唱え...
泉鏡花 「活人形」
...(「獅子の顎」は別項「奇矯な着想」にしるしたのでここには省く)...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...先に述べた無駄な経費を絶対に省くこと...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...その時の状態に正直に従って、何も書かない方が、リアリスチック(?)であろうと、そうも考えて、省くのである...
高見順 「如何なる星の下に」
...ヘイイ(この折返しは以下各節の冒頭にくりかえされるのであるが今は省く) 柔かい絹の冠りもの...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...學校では時間と金錢の無駄を省くためお互に結ひあふ事を奬勵し...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...吾々はそれを省く...
戸坂潤 「科学方法論」
...多岐に渡るのを避けるために歴史的内容に富む形而上学的乃至神学的――多くの空間理論をかく名づけることが出来るであろう――な見方を省く*...
戸坂潤 「性格としての空間」
...煩わしいからその細節は省くことにして...
久生十蘭 「魔都」
...冗言に陥ることをおそれるから省くが――...
牧野信一 「鸚鵡の思ひ出」
...後には手数を省くためニのような出来合(できあい)のシャパロンが出来た...
南方熊楠 「十二支考」
...自分一人が手数を省くために亭主や小供やお負けに自分の胃腸までがどれほど余計な手数をかけるか更に頓着ない...
村井弦斎 「食道楽」
...私らにはよくわからない社会のことですから上の品は省くことにしましょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかし其受業の師は前に載せたから今省く...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...どう手を省くかについて智慧を働かすことを怠(おこた)りません...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...小魚を一尾ずつ乾す煩わしさを省くために...
柳田國男 「食料名彙」
...これらについては『改造』十周年号に千葉亀雄氏が批評したものと重複するからここに省くこととする...
山本実彦 「十五年」
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