...一味相通ずる何物かがあった...
芥川龍之介 「魚河岸」
...科学の力によって非常に拡張された外界の知識から我々の導き出した考えと種々な点で相通ずるものがあるというところに主要な興味があるのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...更に次いで発表せられたいわゆる近衛声明は東亜連盟の思想と内容相通ずるものがある...
石原莞爾 「戦争史大観」
...鴎外が抽斎や蘭軒(らんけん)等の事跡を考証したのはこれらの古書校勘家と一縷(いちる)の相通ずる共通の趣味があったからだろう...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...この深刻なる内的経験において彼と己(おのれ)と霊犀(れいさい)相通ずるを知り...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...私達の脈搏に相通ずるものがあつて...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...小生と逢(あ)っても小生が照れぬよう無言のうちに有無相通ずるものあるよう御取はからい置き下され度...
太宰治 「虚構の春」
...相通ずるものがあるやうだ...
種田山頭火 「行乞記」
...この建物の最上階にある一つの室と相通ずるようになっていた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...相通ずる變則があるやうに聞え...
内藤湖南 「平安朝時代の漢文學」
...明山侯と能登守との意気相通ずるということは...
中里介山 「大菩薩峠」
...その二者の表現し得る内容に一脈相通ずるものがあるために...
南部修太郎 「文藝作品の映畫化」
...同じく教会の一オルガンひきに満足し切ったヨハン・セバスチャン・バッハと一世紀半を隔てて互いに相通ずる尊さでもあり...
野村胡堂 「楽聖物語」
...一脈相通ずるもののある...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...気脈相通ずる火夫長とナンブトー(ナンバーツーオイルマン)とを誘惑して...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...多くの場合に訳経の竜と相通ずる奴だ(後に弁ずるを読まれよ)...
南方熊楠 「十二支考」
...何か近松の世話浄瑠璃と相通ずるような情味があつて...
吉井勇 「逢状」
...多分に相通ずるものを持つように見える...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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