...我は僅にはじめて相見る喜を述べたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...相見るは玉の緒ばかり戀ふらくは富士の高峰の鳴澤(なるさは)のごとかつしかの眞間の入江に朝宵に來る潮ならば押して來ましを三小室が去つて蹄の音も聞えなくなつた時...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...汝と相見るを欲せずと...
高木敏雄 「比較神話学」
...唯かの一節のみを取り此の中より火遠理ノ命と豊玉昆売と相見るに至りし一条と...
高木敏雄 「比較神話学」
...葉子がいつかその青年と相見る機会が来るような予感がしないでもなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...人と人とが相見る場合にしかいふ「見る」の類であつて...
波多野精一 「時と永遠」
...君が近々帰朝して僕等は相見るであらうが自分の身の上には何の変つたこともない――おそらく君の上も...
牧野信一 「なつかしき挿話」
...二人のためには相見る時のない月日がたった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遠い道が間にある時は相見る日のまれなのも道理なことに思われ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...必ずや茶山は相見る日を待たずして屡(しば/\)報復を促し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...遂に相見ることの已むべからざるに至つたやうに推測する...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...時に此第二第三の人物と相見るや否やを問ひ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ことによると再び生きて相見ることはできないかもしれないのである...
山本周五郎 「落ち梅記」
...直ぐに杯盤狼藉の中で相見るやうな仲になつてしまつて...
吉井勇 「青春回顧」
...しかし幸いにも、拙者と彼とは、――形の交わりはないが、つねに戦場の好敵手として、相見るたび、心契(しんけい)の誼(よし)みに似たものを感じ合っている...
吉川英治 「三国志」
...そして相見るやいかにも昵懇(じっこん)そうに挨拶を交(か)わしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...久しき後に相見るなれば...
吉川英治 「新書太閤記」
...このままふたたびこの世で相見ることができないような不幸が――かりにもあったとしたら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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