...周囲からは鼓膜でも破り相な勢で鉄と鉄とが相打つ音が逼る...
有島武郎 「かんかん虫」
...若し自からの小児が乳母部屋に於て鞭韃せられ或は相互に相打つが如きことあらば平和会議に関して喋々するも婦人にとつてそれが何の益に立つであらう...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
... 685猛然立ちて相向ひその剛力の手をあげて相打つ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...何秒かの後に始めて戞然たる石が石を相打つを聞き...
室生犀星 「庭をつくる人」
...竹刀(しない)を持って荒っぽい相手と相打つところや...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのあいまに、骨の折れるぶきみな音や、相打つ肉、拳の音などと共に、男たちの怒号と悲鳴が聞え、だが、呼吸にして十五六ほどの僅かな時が経つと、男たちの四人は地面にのびてしまい、去定が一人を組伏せていた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...相打つ怒濤の吠えと...
吉川英治 「私本太平記」
...肉と骨との相打つ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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