...これでいゝのかい」相当に名のあるその書物の作者が公けにしたもう一冊の書物を勃凸が書棚から引きぬいて来て...
有島武郎 「骨」
...八月だか九月だか、よく憶えていないが、相当に寒く、山頂で雹にでくわしたことから考えると、八月ならば終りに近く、あるいは、あれも九月の今頃だったかも知れない...
石川欣一 「山を思う」
...相当に長い唄を五段うたう...
高村光太郎 「山の秋」
...客は相当に品物に気を惹かれたように欲しそうな顔を見せているところから考えれば...
橘外男 「蒲団」
...これも相当に硬張(こわば)ったものらしく袈裟(けさ)のようにざくざくする帯を...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...相当に納まっているはずなのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...もはや相当に堂に入っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...相当に数学的根拠と...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれにはまだ相当に豌豆の原始味が残って居る...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...相当に高く売りつけられたものが...
中島敦 「南島譚」
...雑貨の輸出入業を相当にやって居る人物ですから...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...相当に教育もある婦人であった...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...相当に享楽することができるのである...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...相当に熟練した警察官にとっては...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...似顔にしてもはじめは相当にはやり...
宮地嘉六 「老残」
...意見も相当に持ってはいるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...敵もさる者でしたから相当に骨が折れましたけれども...
山本周五郎 「思い違い物語」
...相当に、小悪党らしい小骨が歯にも、舌にも、かかりそうに思われた...
吉川英治 「治郎吉格子」
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