...矛は、直線的なもの...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...多くの直線的なルーフの中に独りこのまんまるこい翁の立像を見るときに...
高浜虚子 「丸の内」
...何か直線的なものがそのとりとめのない表情に現われてくる...
田畑修一郎 「石ころ路」
...どちらをながめても、平行した並木、直線的な築塀、平面的な建物、冷ややかな長い線とわびしい直角...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...直線的なアレキサンドリア式古典味は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...大井は影に影を重ねて、その奥に物を蔵し、黒部は感覚がただちに深奥に徹して、衝突し、反射し、屈折する……一言にして評せば、曲線的な大井、直線的な黒部...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...真向うの空清水(からしみず)の直線的な深い山峡には...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...白い漆塗りの直線的な安楽椅子にもたれたまま...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...原因から結果へのまた結果から原因への直線的な外出は自己のうちへ曲げ入れられ...
三木清 「科学批判の課題」
...そこにおいて直線的な関係は自己みずからのうちに閉じ込められた関係となる...
三木清 「科学批判の課題」
...直線的な向上として考えられる...
三木清 「人生論ノート」
...そこではかかる價値の増大が直線的な向上として表象されるといふことである...
三木清 「歴史哲學」
...そこでは直線的な向上が考へられてゐるためである...
三木清 「歴史哲學」
...他方單に直線的な時間に對して具體的な...
三木清 「歴史哲學」
...ここでも歴史は一がただ他に代つて現はれるといふ風に直線的な進行をなすものではない...
三木清 「歴史哲學」
...本間教子のどちらかというと直線的なしかも十分ふくらみのあるつよい芸と調和して生かされているので...
宮本百合子 「「建設の明暗」の印象」
...竜門の浮き彫りなどに現われた直線的な衣の手法は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...パヴローヴァの『白鳥』は直線的な下半身と柔軟に曲がる上半身との不思議に美しい舞踊であった...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索