...此の改進党は本来をいへば大隈伯が自分の直参や郎等を集めて作つたもので...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...星氏の直参と認む可きもの少なからず是れ彼れが全く自由党員の心を失ひたる証なり彼れと進退を同うするもの恐らくは二三子のみならむ今や彼れの自由党に於ける位置は殆ど孤立なりとされど彼れに反対するものは悉く除名論者に非ず彼等は決して『星の天下』を争ふて之を他人に移さむとするものゝみに非ず多数の自由党員は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...侍は、床の間を背にして、固い褞衣(どてら)の中から、白い手を出して、煙草を喫いつつ「南町奉行附、直参、じゃが、ちと、望みがあっての」「南町奉行附と申しますと――え、何かお召捕用で?」「ま、そんなところだの」廊下に、足音が聞えると、障子が、開いて十二、三の女の子が、三人おばあ子、来るかやあと鎮守(つんず)の外んずれまで出てみたばと、叫んで、踊りながら、入ってきた...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...れっきとした幕府の直参(じきさん)なんだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...天下の直参の誇りの中に生き...
中里介山 「大菩薩峠」
...殿様の階級に属して天下の直参を誇っていた身だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こういう問いをかけられて、押しかけて来た二人の悪食家(あくじきか)も、おのずから切迫の真剣味につりこまれて、「そうさなあ――今の旗本で、同じ徳川でも譜代大名は別物として、直参のうちで、人らしい人、人も許し、我も許そうというほどのものは――この時勢を重くとも軽くとも背負って立とうというほどの人物は――まあ、小栗又一(おぐりまたいち)か勝麟太郎、この二人あたりがそれだろうなあ」「ナニ、小栗又一と、勝麟太郎、二人とも、それほどの人物か――」「まあ、世間の評判はもっぱらそこにあるな...
中里介山 「大菩薩峠」
...八万騎の直参を持っているのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...御直参(ごじきさん)見てえな挨拶をしやがって」「親分の縄張り内はろくな夫婦喧嘩もねえが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...湯川氏はみいりのよい父祖の職をきらって御直参(おじきさん)の株をかった...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...御直参(おじきさん)ならずものたちは口が悪いから...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...御直参ならずもの仲間の...
長谷川時雨 「朝散太夫の末裔」
...陪臣すなわちそれら直参の被官人にくれてやることをすらも厭(いと)わなかった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...首尾好(よ)くは幕府の直参(じきさん)にでもなろうと思って...
森鴎外 「渋江抽斎」
...仲平が直参(じきさん)になったので...
森鴎外 「安井夫人」
...まもなく一万石の直参大名になった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...直参大名になることを承知しているかもしれないから...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...秀吉とその直参(じきさん)たちの間がらであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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